パパはカッコいいと思われたい【安室透/降谷零】

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「ただいまー！」



私の名前は安室A
6歳
昨日から小学一年生になったの

私の家族は大好きなパパ
ママはいない
どうしていないのかは分かんないけど、全然寂しくないよ！



「パパ？」



...はまだお仕事中かな
でも大丈夫！
一人でお留守番くらい出来るもん

サンタさんがくれたランドセルを置いて、まずは手を洗ってうがい
これをしないと病気になっちゃうってパパが言ってた
泡をいっぱい使って、水でちゃんと流して、ガラガラペーして
これで明日も元気！

パパが帰って来るまでテレビを見ようと戻ったリビングは写真がいっぱい

遠足の時のとか、七五三の時のとか
皆パパが撮ってくれた写真達

パパはすっごく優しい
好きな食べ物たくさん作ってくれるし、欲しいおもちゃも買ってくれる
自慢の大好きなパパなんだよ！

テレビで見たワンちゃんみたいな髪の毛と、行った事ないけど海みたいな目
パパは、私とか、かざみともちょっと違う
何でだろう...





・




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「あ、パパー！」



その声が聞けたのはもう午後3時になってしまった
Aが一人になると言っても、"ご自宅付近に人を手配しましたので"と風見の奴に軟禁され
仕方なくさっさと終わらせて来た書類仕事



「私お留守番出来たよ！」

降「じゃあご褒美にケーキでも買いに行くか？」

「本当！？やったー！」



可愛い
幸せだ
この時間の為に生きていると言っても過言ではない
腕に持ち上げた時の重みが少しずつ増して行くのが成長の証
...少し前まではそれを嬉しく思っていたはずだというのに
どことなく寂しくなる

抱え上げたまま先程乗って来た車に逆戻りし、助手席に降ろして
シートベルトもしっかり締める



降「学校はどうだった？」

「楽しかったよ！皆とたくさんお話し出来たし」

降「そうか...」



どうしたんだ俺は
幼稚園の頃も友達はいただろ
たくさん一緒に遊ばせてただろ

...そう考えてフラッシュバックするのは、いつかどこかで見た記事

"子供は小学生になるのを境に親からの自立が始まる"

そんなの嫌だと言う父親もどうかと思う心はあるが



「...パパ、後で肩たたきしてあげる！」

降「っ、A〜！大好きだぞー！」



マニュアルレバー越しにギューっと抱き寄せて

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