公安警察、辞めさせて下さい 2【安室透/降谷零】

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風「お、お見合いですか！？」

『はい、実は本部長の息子さんと結婚する事になってたんです』



時刻は夜9時
この件の為に仕事が滞っている警視庁公安部でまだ作業を続けていた時に、Aさんから受け取った"今電話してもいいですか？"と言うメッセージ

降谷さんからの連絡は相変わらず無く、断る理由も無かった為素直に着信を取ると
聞かされたのは、実は結婚を前提としたお見合いをしていたとの事

降谷さんは縁談を阻止しようとしたものの"ただの銀行員"と"県警本部長の息子"では立場が悪く
"ひょろっとしてろくに人一人守れもしなさそうだ"との理由で力比べをさせられたらしい

それがあの時見せられていたビデオ通話の映像だと

何が何だか分からなかったが、我々の方ではやはり素晴らしい上司の身のこなしにスポーツ観戦でもしているような騒ぎだった
尊敬する我らが上司だ
応援しないわけにはいかない

男の我々でも惚れ惚れするようなカッコ良さ
良いものを見せて貰ったと思っていたら突然終わった映像だったが...



『あぁ...息子さんが乱入しようとしたんです。それを止めに行こうと立ち上がったら通話切っちゃってたみたいで』

風「そ、そうだったんですか...」



本部長の息子を止めるとは、やはりAさんもあの降谷さんを惚れさせただけある強さ...

それにしても見合い相手が県警トップの息子ととは...
どんな繋がりが...？



『それで...降谷さんの事で聞きたい事があるんですけど...その...よく分からないんです。どうやら私の事が、...な、なんて言うか...す、好き...みたいで...』

風「はい」

『...おかしいですよね！？私に仕事を辞めさせない為のハニトラみたいなものなんじゃ

風「いえ、純粋にあなたに恋心を抱いていますよ。降谷さんは」

『こ、こ、こい...え...いや...そんなはずは

風「私はそうなんじゃないかと最初から疑っていました。しかしご自身ではその気持ちに気付かれていなかったようですね...。あなたが結婚すると話したら血相を変えていましたよ」

『え...ん...えぇぇ...』



こうやってAさんが信じられないのも無理はない
あんな態度を何ヶ月も取られていたのに、突然"好きでした"と言われても混乱するのが当然の反応
...しかし



風「私ではなく降谷さんとお話ししてみて下さい。こうしてるのもバレたらきっと私が怒られます。どうやらかなり嫉妬深いお方のようですから」

『ちょっ...これ以上爆弾投下しないで下さい...！』

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