公安警察、辞めさせて下さい 2【安室透/降谷零】

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降「...確かに彼女とはそういう関係には至っていません。しかしそれはあなたも同様で、僕が特別引けを取っているとは思いませんが」

相「こっちは親同士の話が済んでるんだ。Aさんさえ了承すれば全部

降「現に彼女は了承していません」



渡すわけにはいかない
絶対に

何の為にわざわざ福岡まで来たと思ってるんだ

...と俺が奮起している横で



相父「そもそも君、まずは名乗るのが道理じゃないか？」

降「...安室です。安室透です」



ボリボリ、ボリボリと
"ん！"などと時折小さな声を上げながら一人食べ続ける女
そういうところが彼女らしいとも思うが、もう少し緊張感を...



相父「安室君ねぇ？学生みたいな顔してお嬢さんと同期？」

降「いえ、今年で29になる彼女の上司です」

相「っ、歳上だったのかよ...」



ボリボリ、ボリボリ
この部屋で唯一鳴り続ける音



相父「上司って、それセクハラになるぞ？」

降「本人の同意が有れば問題ありません。お互い仕事には優先的に尽力しています」

相父「...お父さん、どう思いますか？」

父「...うん...立派な警察官が娘をもらってくれるなら信頼感もあって、いざとなれば守ってもくれると思っていたんだが...」



あんたの娘は充分強いぞ、
いざとなった時守られるのはそこのコネ巡査部長になると思うぞ、...とは言えない
警視庁警察学校の首席を舐めてもらっては困る

...がその一方で



「お母さん、それ貰っていい？」



と小声で他人の食事に集るのは、引き続き食欲旺盛なこの場の主役
...こんな時に何を呑気にボリボリと



相父「だそうだぞ？大事大事な一人娘だ、そりゃビシッと男らしい奴に任せたいだろ。そんな金髪でチャラそうでひょろっとした奴じゃなくて」

降「....」



そもそもどうしてこの親子はここまでAに拘ってるんだ
確かに警視庁警察学校を首席で卒業する女はそうそういないが、だから何だ？
嫁に迎え入れる条件にそれが必須だとは思えない



降「...どうであれ、そんなに大事な娘なら彼女自身の想いが最も大切でしょう。好きでもない相手と添い遂げる事を強いられるのは、女性にとって大きな苦痛となるはずです」

相「なっ！好きでもないって、お前！

降「僕に歯向かうのではなく彼女自身に聞いてみたらどうですか？」



と視線を向けた先では



「...美味しい...お母さんこれもう一個頼んで

降「おいっ」

「っ！は、はい！！」



全く...俺はなんて女を

▼→←作者より(お食事中の方ごめんなさい)

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