公安警察、辞めさせて下さい【安室透/降谷零】

▼シリーズ1作目完結あとがき ページ50

「というわけで、私が初めて辞表を出した所まで振り返って来ましたけど、どうですか？」

降「もう何度も謝っただろ...」

「私本当にショックだったんですからね！？いつも罵倒されて、だったらもう辞めようと思ったら辞表破くなんて、びっくりしましたよ！」

降「俺の方がびっくりしたぞ、ようやく大きな事件が片付いたと思ったら急に辞表を持って来られて。見間違いかと思ったくらいだ」

「言ってくれれば良かったじゃないですか、本当はこういう意味だったって」

降「話が漏れて人事に気付かれたくなかったんだ」



そんな私達は今お互いに、きっちりとした制服に身を包んでいる
膝の上で抱えるのは男女で形が違う制帽
これを着たのは警察学校の卒業式以来



「やっぱり制服もいいですね...イケメンは何着てもカッコいい...」

降「そういうお前も良く似合ってる」

「うっ...」

降「本当に警察学校に居たんだな」

「あ、当たり前じゃないですか！どうやって警察官になったと思って

降「どうせ宿舎にもポスターやら貼ってたんじゃないか？」

「...そりゃ...イケメンは生きる糧ですから！」



そう言うと、隣でふっと笑った顔に思わず脳天が揺れた気がする
ハンパない
普段笑わないイケメンの笑顔、ハンパない
辞職しようとしてた私よ、聞くんだ
二次元や2.5次元とは比べ物にならない笑顔が待ってるぞ
だから頑張れ！



降「A、

「え？あ、なっ！ダメですダメですってば！」

降「...もう1ヶ月だぞ、いつまで待てばいいんだ」

「だから無理ですよ！死んじゃいます！！」



ヒラヒラと手を胸の前で振って拒否を示す私に、相変わらず、いや警官制服が相まって更に顔面の戦闘力が上がっている上司は残念そうに溜息をついて
そのままガクッと落とした額を私の肩に乗せて

うわ...もう本当に死んじゃいそう...
でもそれでも悔いは無いと思う...




さてさて、一体何がどうしてこうなってるのか
もう少し続きを振り返ってみよう！

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