日課 【黒野 翔】 ページ48
ガ
チャ…バタン…。
「また焦がしちゃった…、次こそはサクサクトーストを作るぞ…!」
哀音と別れた僕は、自室に戻っていた。
いつの間にかパッチリ覚めた目で、部屋を見る。
起き上がった時のままのベット、ハンカチと筆記用具が置いてある机。
机と向き合うような壁には、唯一の理解者"神楽坂 雪"ちゃんの写真。
病気さえなければ、隣にいただろう。
「じょうろ…あ、あった。」
ローチェストや部屋の端、家主さんから貰ったディスプレイキャビネットに、一定の距離を開けておかれている花たち。
翔はじょうろに水を入れ、花たちに水をかける。
全てに水をやると、花たちを日の当たる所に動かす。
日の光に当たり、花びらについた水滴が宝石のように輝く。
「綺麗…。」
翔の目にキラキラ輝く花たちが映る。
翔は花が好きだ。
だから、翔の部屋の半分程は花が占領している。
医者たちが翔の部屋に来ると、必ず花の数に驚かれる。
時々ミツバチが入ってくるので、嫌がる医者もいるはずだ。
「ん"〜、暇だなぁ…。」
のびをして、雪の写真を見る。
僕が殺しかけてしまった、大切な、唯一な友達。
「絶対…絶対治して帰ってくるね…!」
きっと治せる…!
昔はあんなこと起こらなかったんだから!
必ず原因があって、治す方法もあるんだ…!
翔の病気は過去に事例のない、突然変異のような病気。
いきなり翼が生え、あらゆるものを壊し、無実な人を傷付ける。
怯えて過ごしていた結果、話すのが苦手になってしまった。
「きっと…治る…!」
自分に言い聞かせるように、何度も何度も"治る"と唱えた。
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ルミア(プロフ) - うらみんPC垢さん» 了解です! (2020年2月5日 11時) (レス) id: b02ed27f2a (このIDを非表示/違反報告)
うらみんPC垢(プロフ) - ルミアさん» 上限に達してしまったので、ページ追加が出来ないと思います。続編を作らないと続きが書けません。勝手に続編を出すのも莉愛さんに悪いので、許可を貰うor(莉愛さんが)続編を作るまで待った方が良いと思います。(長文失礼しました) (2020年2月4日 23時) (レス) id: 5500a8d715 (このIDを非表示/違反報告)
ルミア(プロフ) - あ、もう…急ぎすぎて…すみません、更新さしてもらっても大丈夫でしょうか? (2020年2月4日 23時) (レス) id: b02ed27f2a (このIDを非表示/違反報告)
ルミア(プロフ) - 蓮@雫3318さん» ああ…!!遅れましたぁ!! (2020年2月4日 23時) (レス) id: b02ed27f2a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@雫3318(プロフ) - 私の端末がバグっていたようです。更新致します。上限です。 (2020年2月3日 20時) (レス) id: 57a1a02777 (このIDを非表示/違反報告)
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