治らないなんて希望を捨てないで【小説】

アニメと病気と迷惑な私【杏香】 ページ29

今日も、何気なく、アニメを見ていた。
人に会わない為の、迷惑掛けない為の行動。
でも、録画した分は見終わってしまった。

何しよう。

そうだ。
悠月さんのところに行って、新しいアニメの推しについて語ろう。


しっかりと厚着して、香りが漏れないように。


そう、私は芳香病。
香りのせいで、迷惑を掛けてしまう。
みんな、距離を置いてくれるから、大丈夫なんだけど。
あまり外には出れない。
みんなの為だ。

漫画を持つ。そして、ガチャ。ドアを開ける。
1階に向かう。あの幽霊のイケメンさを伝えなければ！←


何分か経った。
漫画を読みながら歩いていた。

そういえば、発騎くんは何してるのかな。
いつも通り、ゲームかな。
い、いや、好きとかじゃないんだけどね！？
むしろ嫌いなんだけどね！？
ただの幼なじみ。それだけだ。

私は、差し障りなく、アニメだけ見て、
人との関わりを減らせば万事解決なんだ。

そんなこんなで曲がり角を曲がったその時ーー

ドンッ
誰かにぶつかった。誰だろう。

そこには、動かなくなった、発騎くんの姉がいた。

久しく会ってない【発騎】→←それが、どうせ最善策なんでしょ【騎梨音】

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