治らないなんて希望を捨てないで【小説】

他人との関わり【エレン】 ページ20

『……♪』


現在僕は、とてもとても上機嫌です。
何故ならば、今僕の手に握っている袋の中には、
期間限定数限定の超激レアお菓子を手にしているからだ。

せっかく今日は天気がいいのだし、病棟の屋上で食べようと思い立ったので、
現在進行形で屋上に向かっています。


『まだ、僕の足が動ける時でよかった〜。
動けなかったら、屋上に行くことすらままならなくなるし……ホントよかった。』


普段であれば機嫌が悪い僕であるが、
今日はお菓子の楽しみの方が勝っている為に、いつも以上にテンションが上がっている。


『せっかくですし。後で甘いものが好きな方々にお菓子を分けてきましょうかね……』


普段であれば、なかなか話しかけられないが今の状態ならイケル気がする。
珍しくポジティブ思考になった自分に少し笑いながら、屋上に続くドアを開ける。


『おぉ〜、晴天ですね。
こうも晴れてると逆にイライラしてきますが、
そんなことは気にしずにちゃっちゃと食べちゃいましょう！
………あら？誰か寝てる？』


え、どうしよう。
さっきは話しかけれそうとか言ったけど、前言撤回していい？
話しかけれる気がしない。
……取り敢えず誰が寝てるか、確認しなくては。


『………えっと、確かこの人は天川さん、でしたっけ。』


自分の貧相な脳味噌をなんとか捻り出して、目の前の人物を思い出す。
確か、137号室の人だった気がする。
活発な人で、気さくに話しかけてくれた人……だった気がする。


『……流石に寝かせっぱなしにするわけにはいかないよね。』


あの日から、他人に自分から話に行くことは一切なかったから緊張するが……
風邪をひいてしまっては大変なので、起こしにかかる。
……あれ、でもこの人の病気的に起こさない方がいいのだろうか……
まぁ、その時はその時で、ブランケットでも持ってこよう。


『天川さん。天川さーん。起きてくださーい。』


できるだけ早く起きてくれたら嬉しいなと思いながら、天川さんの身体を揺すった。


＊＊＊＊＊＊＊＊


前話と繋げてみました！
こんな感じでいいのかな……？

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