お誘い 芹香 ページ15
食べ終わったカップラーメンの容器をあらって大きい袋に突っ込み、箸を洗った
食べるのが遅いため、食べ終わる頃には麺が少し伸びてしまっていたが、今日もいつも通り美味しかった
ラーメンで温まった体でベッドに座り、ほ…っと息をつく
大きな声やドアを開ける音がどんどん多くなってきて、少しずつ他の部屋の人達が起きてきているのを感じた
ふと枕元に置いてあった携帯を手に取り、サイドボタンをカチッと押す
表示された時刻は八時前だった
再びサイドボタンを押そうとすると、タイミングよく、ピロン、という音とともにチャットアプリの通知が来た
「翔くんからだ」
蓮見 翔くん
私と仲良くしてくれている男の子だ
年下に見えないけれど、本当に年下らしい
“ 起きてる?”
と、簡素なメッセージ
通知をスライドしてアプリに飛び、「起きてるよ」と打って返す
数秒で既読がつき、また数秒で返事がくる
“ 今からホラー映画見る ”
彼と知り合ったばかりのときは、私に話しかけた目的がわからないメッセージに困惑したが、今は分かる
これは映画のお誘いだ
私はあまりホラーが得意じゃないけれど、この子は私がホラー映画を見た後の状態が面白くて好きらしい
たまにどういう性癖なんだろう、と心配してしまう
だが、今から私が受ける三限の授業時間まで何もせず過ごそうというのは無理だ
なんせ約五時間もある
「部屋行くね」
と短く返し、既読がついたのを確認してベッドの下の三つ目の収納ケースを開ける
お菓子をなるべくたくさん手に持ってビニール袋に入れ、収納ケースを閉める
部屋の電気を消そうとして、まずつけていなかったことに気づいた
窓から差し込む光で明るく感じていたが、電気は何もつけていなかった
そのままドアを開けてキッチンでうがいをし、部屋から出て鍵をかける
翔くんの部屋がある一階まで、今度はエレベーターを使っておりることにした
翔くんの部屋は110室
行きなれた場所のため、ネームプレートや部屋番号を見ずとも、どこに位置するのかは把握していた
コンコン、とノックをして「翔くーん」と名前を呼ぶと、ガチャリと音を立てながらドアがゆっくり開き、「ん」と眠そうな翔くんが顔を出した
身だしなみはきちんと整えられているけれど、多分起きてから1時間も経っていないだろう
「お邪魔するね」と声をかけ、翔くんの部屋に入った
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ルミア(プロフ) - うらみんPC垢さん» 了解です! (2020年2月5日 11時) (レス) id: b02ed27f2a (このIDを非表示/違反報告)
うらみんPC垢(プロフ) - ルミアさん» 上限に達してしまったので、ページ追加が出来ないと思います。続編を作らないと続きが書けません。勝手に続編を出すのも莉愛さんに悪いので、許可を貰うor(莉愛さんが)続編を作るまで待った方が良いと思います。(長文失礼しました) (2020年2月4日 23時) (レス) id: 5500a8d715 (このIDを非表示/違反報告)
ルミア(プロフ) - あ、もう…急ぎすぎて…すみません、更新さしてもらっても大丈夫でしょうか? (2020年2月4日 23時) (レス) id: b02ed27f2a (このIDを非表示/違反報告)
ルミア(プロフ) - 蓮@雫3318さん» ああ…!!遅れましたぁ!! (2020年2月4日 23時) (レス) id: b02ed27f2a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@雫3318(プロフ) - 私の端末がバグっていたようです。更新致します。上限です。 (2020年2月3日 20時) (レス) id: 57a1a02777 (このIDを非表示/違反報告)
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