内緒 ページ2
．
星が好きで、そっくりな弟がいて。
ちょっぴり口下手で、勉強は苦手だけど運動神経は抜群。いつも私の隣にいてくれて、でも最近はちょっと離れちゃって。
それでも困ったときはいつも助けてくれて。
夕焼けのような丸い瞳を細めて笑うその人が、昔から大好きだった。
｢あまねくん｣
憂いを帯びた横顔にキュンとして。
ほんとは眺めていたかったけれど、彼女でもないのにって自制心を働かせて彼の名前を呼ぶ。
先程までの気だるそうな顔から一転、いつもの笑顔を向けるあまねくんだけど、やっぱりどこか暗く見える。
｢ん、なに？｣
｢あ、っと…帰らないのかなって｣
今日は日直だったため、日誌を書いていたのだが先程終わったので帰ろうと思ったところだ。
放課後1人の教室で寂しく、を想像していた為、あまねくんがいた現状 会話はなかったと言えど寂しさも孤独感もなかった。
でも彼はなにかをするわけでもなく、ただぼうっと窓の外を眺めていただけで。だから気になって思わず声をかけてしまったというわけだ。
｢Aは仕事終わった？｣
｢あ、うん！他はもう1人の子がやってくれから…｣
｢そう。じゃあ一緒に帰ろ｣
え、と間抜けな声がもれる。
あまねくんはバッグを肩に掛けて、驚く私に構わず扉のほうへと歩くので、私も慌ててバッグを持って追いかける。
そうして日誌を職員室まで届け下駄箱へ行くと、そこにはあまねくんが待っててくれていた。
｢え、な、なんで…！｣
急いでささっと前髪を直して、靴をとり上履きから履き替える。
｢嫌だった？｣
｢そうじゃないけど、！｣
まさか一緒に帰れるなんて。
私たちは幼馴染みだ。昔は一緒に帰るのが当たり前だったけれど、もうそんなことはなくて。
だからこんなこと、想像してもいなかった。
｢変なA。ほら、帰るよ｣
あまねくんはそう言うと私の腕をぐい、と引っ張る。突然のことによろめくがなんとか立て直して。
夏の日差しに思わず目が眩む。
放課後なのにまだまだ明るい、これでは赤くなった顔も隠せないな、なんて下を向く。
あまねくんはチャリとってくるから待ってて、と駐輪場へと走ったので、大人しく校門で待つことにした。
ジリジリ照りつける太陽、汗でへばりついた前髪を軽く整えて、彼を待つ。
…まだ、夏は始まったばかり。
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蓮 - まめさん» ありがとうございます。好きと言ってもらえて嬉しいです。ミッドナイトは実は私も気に入ってるので嬉しいです。笑 引き続きよろしくお願い致します。 (2020年2月12日 0時) (
レス) id: 85c52fd00e (このIDを非表示/違反報告)
まめ(プロフ) - 初コメ失礼します！ ほんとにこの作品すこです、、ミッドナイト・メランコリックがほんとにすここです！更新頑張って下さい！ (2020年2月8日 21時) (レス) id: a5d55e68a9 (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - みどりさん» 好きと言ってくださっただけでもとても嬉しいです。引き続きよろしくお願い致します。 (2020年1月30日 11時) (レス) id: 85c52fd00e (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - すばるさん» 神秘的…初めて言われました。とても嬉しいです。引き続きよろしくお願い致します。 (2020年1月30日 11時) (レス) id: 85c52fd00e (このIDを非表示/違反報告)
みどり - やだ好き(´∀｀*)ﾎﾟｯ←簡潔にまとめました( ｰ`дｰ´)ｷﾘｯ(簡潔にまとめすぎた) (2020年1月29日 22時) (レス) id: ae6be26781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蓮 | 作成日時：2020年1月24日 19時
