【地獄先生ぬ～べ～】孤独な陰陽師4 (ページ4)

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お願いページ4

ひろみさんは、話を続けたわ

ひろみ「この家も人の手に渡り、新しい持ち主はここを壊してマンションを建てようとしているのです」

ひろみ「でも私達は、この家だけが安息の場なのです」

そう言ってひろみさんは、アタッシュケース一杯に入ってる札束を見せた

ひろみ「ここに…残りの全財産があります」

ひろみ「お願いとは、この事なのです」

ー不動産会社ー

ひろみさんのお願いというのは…さっきのお金を使って、屋敷を買い戻す事だった

神音「ひろみさん達の名前は使えないから、鵺野先生に頼みに来たのね」

不動産会社の前で待っていると、鵺野先生が出てきた

神音「大丈夫でしたか？」
鵺野「あぁ…これで、彼女達の安息の場は確保できたな」

良かった…これでひろみさん達は安心して、あの屋敷で暮らせるわね

その後、鵺野先生は看板を建てて立入禁止にした

神音「普通なら、大金持ちになったと喜ぶべきですが…」
鵺野「名前を貸しただけだからな。後のお金は、土地の税金にあてなくちゃな」

えぇ…あのお金は、ひろみさん達の物ですからね

神音「まさか、“犬神憑き”だったのは驚きでした」
鵺野「あぁ…いくら俺でも、“犬神の怨念”を全て消す事はできない」

今の私達には、これが精一杯って事ね…

鵺野「さて、どうやって帰るかなぁ…」
神音「私は歩きでも問題ありません」
鵺野「歩きって…」

せっかくひろみさん達は落ち着いたところだから、邪魔する訳にはいかないわ

鵺野「仕方ない…金もないから、歩くか…」
神音「お金がないのは、いつもではないですか？」
鵺野「…お前、たまにグサッとくること言うな？」

私は本当のことしか言ってませんから…

鵺野「…神音、何か食って行くか？奢るぞ！」
神音「さっきお金がないと言ってませんでしたか？」
鵺野「飯くらいなら、問題ない！」

なんでそんなに奢りたいんですか？
私は呆れてため息を吐くと、鵺野先生は気まずそうに…

鵺野「お前には、いろいろ助けられてたからな…何か礼がしたかったんだ…」
神音「……なら、その礼は溜めておいてください」
鵺野「え…？」
神音「いつか、鵺野先生に頼みたいことがあるので…お礼はそれで良いです」

だけど、まだその頼み事は言えない
私の探してる妖怪を見つけてからじゃないと…

早く見つけないと…いったい、どこにいるんだ？