【名探偵コナン】優しすぎる君が【赤井秀一】

優しい ページ39

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そのあとジンさんが部屋に訪れた。ジンさんは「珈琲、ブラック」と簡潔に言うと、私の隣にどさりと座り込んだ。


「…お疲れですか？」
「いや、なんでもねぇ」


それ以上踏み込むわけにもいかず、むしろ踏み込む勇気はなかったので、私は黙って珈琲を淹れた。

出来上がった珈琲をジンさんの前に置くと、ジンさんは唐突に真っ黒な情報端末を私に渡した。まぁつまりはパソですな。


「お前は現場を見なくていい。これで映像を見て、携帯で指示を出せ。」


なにやら人を殺す仕事(なんですって)らしく、全体を俯瞰して見ることのできる人材が必要で、私に白羽の矢が立ったのだとか。わぁ…。私できるかなぁ…。


「ターゲットは土門康輝。誘導はキールだ。何か質問はあるか」
「キールってどなたです？」
「…ああ、言ってなかったか」


ジンさんは珈琲を一口飲んでから私を真っ直ぐに見つめた。あっこの人よく見たらバーボン並みに顔がいい。そりゃいろんな女性に手を出せるわけだわ。私は全く関係のない、そんなことを考えていた。


「水無怜奈だ」
「ゴフゥッ」


アッ…珈琲こぼした…。私は思わぬ方向からボディーブローをいただいたような気分になりながら、タオルで汚れた床を拭く。


「…落ち着け」


ジンさんは呆れたようにため息をついてから、私の手からタオルを取り上げて拭き始めた。うっ行動すらもイケメン…！！！！！！！


「新しいの淹れてこい」
「は、はい…」


くっ…う、うぉぉぉぉぉぉぉ！！！！！！！はっずかしい！！！！！！！超恥ずかしい！！！！！！！



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