【リボーン】並盛に舞い降りる白雪Ⅵ (ページ6)

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標的61　共闘－１ページ6

麗羅視点

｢俺が守るって決めたんだ｣

飄々とした態度が一遍して殺気を放ち出した山本を見る城島は、不敵に笑む。

二人の間に流れる空気は刺さるように鋭い。

その中で、ボクは「山本、これを」と自分の棍を山本に投げ渡した。

「サンキューな」振り返らずに棍を受け取った山本は、代わりに折れたバットと背中にあるケースを後ろ手に投げて寄越した。

山本は一連の流れの間に隙を見せなかった。

それを無言で見据えている城島の髪は、金色から橙色に変わっている。

頬には、猿の絵のタトゥーが入っていた。

｢気を付けて、山本。
奴のさっきの動き、まるで『猿』みたいに速かった。
見た目が変わっているのと、何か関係があるのかもしれない｣

｢お前、ちっせー癖に賢いんらな｣

「そうだびょん」城島は色んな形状をした付け歯を見せて、自身の能力を説明した。

城島の能力とは、動物の歯の形をした『カートリッジ(付け歯)』を付け変えると、その動物の能力を発動させる事が出来ると云う物である。

例えば先程の人離れした素早さは、『猿』の能力だ。

一度壁まで走り抜けたのは、カートリッジを装着する処を見せない為か。