【リボーン】並盛に舞い降りる白雪 (ページ22)

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標的８　王子様とお仲間－１ページ22

麗羅視点

｢姫、耳塞いどけよ｣

｢どうしてです？
って、姫で返事しちゃったじゃないですか！｣

｢しししっ。姫はマジで面白ぇーな。
兎に角、耳塞いどけよ。すぐに分かるから｣

｢は、はあ。分かりました｣

さっぱり分からないけど、耳を塞げと言われたので、取り敢えず耳を塞ぐ。

王子様に案内、では無く誘拐されたあたしは、とある大きそうな部屋の前にいる。

耳を塞げと人に言った癖に、王子様は耳を塞ごうとしない。

否、あたしを横抱きしているせいで、塞ぎたくても塞ぐ事が出来ないのだ。

耳を塞ぎたいなら、さっさと下ろせば良いのに。

むしろ、恥ずかしいから早く下ろして欲しい。

そんなあたしの願いのような思いは届かず、王子様は乱暴に重そうな扉を開けた。

と、その瞬間、

｢う゛ぉおおい！何処行ってたんだぁ、お前はぁ！｣

鮫みたいな鋭い目つきをした、銀色の長い髪の男性が絶呼した。

あまりの声の大きさに、耳を塞いでいたあたしでさえ、耳が痛くなった。