23-紫猫 ページ23
数日前、トントンさんがいつも通り倒れて、居合わせた警邏部隊司令官から指示が回った。有無を言わさない口調で、上司にあたる幹部の俺等に淡々としつつ、厳しい口調で書類の事をメインに。んで、いつもなら嫌がる面子も書類を取りに行って、復活したトントンさんにインカム越しに謝られた。そんでも、警邏部隊司令官は話題には出なかった。
「煙草、そろそろ切らすな」
忙しかった訳ではないけど、珍しく煙草の残りが少ない。ストックも無い。あびゃ〜って巫山戯てみても虚しいだけだ。面倒だけど買いに町まで降りるか。外出手続きを簡単にやって、城門まで向った。
「あ」
「拷問部隊司令官。お疲れ様です」
「お疲れ様っす。先日はどーも」
キョトンとしたあたり、忘れてるか？あれだけ衝撃だったのに。それとも彼にとっては何て無い訳か、呆れてるか。
「嗚呼、書記長が倒れていた時の事ですか」
「そうっす。あれ、中々効きましたよ。膝枕は衝撃だったっすけど」
「男の膝枕なんざ面白くも無いでしょう」
おぉ……ばっさり。これは中々面白い。普通なら幹部ってだけで萎縮して、全肯定botよろしく返す部下とは違う。まぁ彼は補佐やし、部下よりは立場が近いもんな。
「そんで、バグローヴィは何してん？」
「警邏活動に向う途中ですが。失礼」
インカムが入ったのか急に黙ったかと思えば、呆れている。このパターンは部下がやらかしたか。そうっぽいな。
「失礼しました。それでは」
「俺も着いてっていいっすか」
「は、別に構いませんが……拷問部隊司令官も何か予定があったのでは」
「嗚呼、煙草買いに降りるだけっす。あとは暇」
と言うわけで、着いて行くことにした。
「警邏部隊司令官のバグローヴィさまよ！」
「今日も凜々しくって素敵……！」
「バグローヴィがモテるのも分かる気がするっす」
「急ですね、紫猫部隊司令官」
「あー、長いからショッピで」
「……自分より、しょ、っぴ様の方が歓声は上がっているように見えますが」
「バグローヴィって、見た目より天然？ガバガバなんすね」
老若関係無く視線を合わせて、微笑んで、手を取って、しっかりとお礼を言って。これで歓声が上がらない訳がない。少なくとも、無愛想で無関心な俺に比べて。俺より年上のはずなのに敬語で、名前で呼ぶのになれてないのにしっかり様って付けて。コネシマさんは毛嫌いしてるけど、なんでだ？真面目過ぎるからか？
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ＠pc垢 - ミツユキさん» 誕生日プレゼントとしてもう一話更新しました！大きく動いた回(?)となっております！ (2020年7月6日 22時) (
レス) id: a79284f49c (このIDを非表示/違反報告)
ミツユキ - 更新ありがとうございます。私の、最高の誕生日プレゼントになりました！ (2020年7月6日 18時) (レス) id: c04652f79c (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ＠pc垢 - わぎゃあコメントありがとうございます!!コメント嬉しすぎて語彙力追い付かないです。現時点が今作一番の山場ですが、しっかりとハッピーエンドに向いますので！それまでもう暫くお付き合いくださいませ！ (2020年7月5日 22時) (レス) id: a79284f49c (このIDを非表示/違反報告)
碧 - コメント失礼致します。とても丁寧に作り込まれたお話で、私の語彙力ではこのお話の素晴らしさを言い表すことが出来ません…！軍パロ作品の中でも特に繊細に作られたお話だと感じました。これからも素敵なお話を楽しみにしています！長文失礼致しました。 (2020年7月4日 17時) (レス) id: 7cbe04ba0e (このIDを非表示/違反報告)
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