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もしかして、もしかして。
研究室から毒を盗んだのは、莉犬くん…?

莉犬くんが欲しがってた板チョコを買いに、私は街へ行った。
あのときなら、研究所に侵入できる。

莉犬くんの誕生日を知っている人はほとんどいないはずだから、どうしてパスワードを解除できたのか不思議だったけど、本人だったら。

そして、私が買ってきた板チョコでチョコレートを作るとき、毒を混ぜる。

ラッピングまで私に買いに行かせると、さすがにバレる。
そう思って、今日はラッピングのために敷地から出たのかも。


でも、もう莉犬くんは答えを教えてくれない。
分かってるけどさ、お願い、一つだけ教えてよ。

どうしてこんなことしたの…


けいれんがどんどんひどくなり、頭が次第にぼんやりしてくる。
ああ、そろそろ毒が回ってきたのかな。

頭を必死に動かして、隣で同じように倒れている莉犬くんを見る。

何度見ても、莉犬くんは幸せそうな笑顔で目を閉じている。

「ずっと一緒だよ」って言ってくれたじゃん。
こんなことになるなんて思ってなかったよ。
これからも二人で仲良く暮らしていくんだと思ってたのに。

…いや、正直言うとね、そんなことは思ってなかったかも。
噂でだけど、もうすぐ実験が終わるって聞いた。
そしたら、実験体の莉犬くんは殺されてしまうかもしれない。
心の奥底では、そう思ってた。

…もしかして、莉犬くんも知ってたの?
もうすぐ殺されちゃうって分かってて、こんなことを…?
「もう絶対に離れない」「いつまでもいつまでもずうっと一緒だよ」って、こういうことなの…?


ああ、もういいや。
考えたって仕方がないんだから、そういうことにしておこう。
あの世なんて信じてなかったけど、もしあったとすれば、永遠に一緒にいられるんだもんね。
それでいいや。

あの世で会ったら、今までできなかったことを一緒にやって、ずっとずっとそばにいるんだ。
私は最後の瞬間まで、ひたすらにそうなることを祈っていた。

ふわりふわりと薄れゆく意識。ぼやけて、少しずつ白くなっていく視界。
刻一刻と、「死」が迫っている。

でも、全然怖くなかった。

莉犬くんと一緒にいられるなら、
私はそれでいいから。


殺風景でモノクロで、つまらない世界。
そんな世界で最後に見たのは、

華やかでカラフルな毎日に変えてくれた、世界で一番愛している人の笑顔だった。

おわりに。→←**



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雨上がりのcrew(プロフ) - ところで、甘味没収のときのセンラさんは夢主ではなく他の人と結婚をしていたのでしょうか、、、?隠し持っていた結婚指輪と書いてあったので、、、 (2019年7月16日 0時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください!! (2019年7月16日 0時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作者一同 | 作者ホームページ:***  
作成日時:2019年7月15日 14時

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