35話 ページ35
屯所から出所してから半年、ヒナタはがむしゃらに修行した。御館様に紹介してもらった育手に悪い癖を徹底的に直してもらい、自主的に駆け足で山登りや滝行を行って体力をつけた
(おかしい、鬼が居ない)
そして、最終戦別に参加したのだが、大量に居るはずの鬼が居ないのだ。夜でも平然と歩いたり、休んだり出来るほど
そのまま7日が経ち、訳もわからず下山すると、とんでもない話を聞いた
宍色の髪をした少年が、参加者全員を死なせず鬼を斬り、異形の鬼によって殺されたと
その話を聞いた時、ヒナタは強く頭を殴られたような感覚に陥った。会ったことの無い少年を救えなかったこと、異変に気づいていたのに行動しなかったことに自身を恨み、とても悔いた
(今のままでは駄目だ。もっと、強くならなければ)
その後も、ヒナタは血反吐を吐く思いで修行を続けた。また、例え人を救えたとしても、もしその人が怪我をしていた時に手当が出来なければならない。そう思い、独学で医学を学び、数年後に医学の知識がある鬼殺隊士が居ると聞きつけ、建前は部下として医学・医術を学び、着々と実力をつけて行った
しかし、そんなヒナタを良く思わない鬼殺隊士が現れ、どこから聞きつけたのか、ヒナタが千尋を殺したことを触れ回ったのだ
その噂が独り歩きし、『竈門ヒナタは、鬼殺隊に入る為に鬼殺隊士を殺した』という話が出回った
それ以来、陰口を言われ、酷い時には殴る蹴るの暴行を加えられることがあった。その為、ヒナタは身を隠すように狐の面を着けるようになった
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作者名:ホタル | 作成日時:2020年1月31日 0時