アメジストを守る黒曜石 Ⅱ (ページ34)

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第78話オマケページ34

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「“そのうち分かる”なんて言われたって……教えてもらえないことが……分かるわけないんだもん………… 」

少しでもお兄ちゃんに追いつきたくて。

そうすれば話してくれるかなって思って。

私、色々頑張ったんだよ。

なのにお兄ちゃんは話すどころか、自分だけ苦しむ道ばっかり選んで。

辛かった。ただただ無能な自分が悔しかった。

知ってるの。大人達(ママ)が影で私の事をなんて言ってるのか。

────── “81194(特上)のオマケ”

それ以上でもそれ以下でもない。

私は本来、産まれるべきじゃなかった。

たった数分外に出てくるのが遅かっただけなのに。

世界の仕組みを知るのがちょっと遅かっただけなのに。

同じ命なのに。こんなにも違う。

なんて呪われた世の中なんだって。

けどね、そんなことないって思いたかった。

認めて貰いたかった。

お兄ちゃんにも、ママにも。

私にだってやればできる。私だって生きてる……

私は“81194-2(オマケ)じゃない”

────“私はAだ”

ただ、そうやって胸を張りたかったの。

けどね、やっぱり神様は不平等で。

私の背中を押してくれることなんてなかった。

エマのように運動神経は良くないし

ノーマンのように天才的な頭脳もないし

お兄ちゃんみたいに冷静にもなれない。

いつだって3人は、私の前を走ってた。

追いつきたくても追いつけない。

歳は一緒でも、そこには見えない何かが行く手を阻んでた。

中でもお兄ちゃんは特別で。

私にとっての一番星だったのをお兄ちゃんは知らないよね。

ねぇ、お兄ちゃん。

私は出来も良くない“オマケ”かもしれないけど……

私達は唯一無二の兄妹なんだから。

“双”の“子”って書いた兄妹なんだから。

“教えて”欲しかった。

“頼って”欲しかった。

ただ……それだけなのに………………

「ねぇ……お兄ちゃん────────」

お願い……お願いだからこれ以上────