お前なんか！【志麻】 (ページ18)

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『ねぇ無理やめたい』

華奈「甘えたこと言うな」

『ボール来ないんだもんんんん』

華奈「知らないわよ……」

ほぼ強制的に試合参加をさせられ、現在試合中

でも飛んでくるボールは華奈の方ばっかりで私には回ってこない

帰りたい(

華奈「あと1分だから」

『あと1分でやっと終わるのか』

華奈「はぁ……あ！Aボール！」

『え、え！？』

華奈とくだらないことを言い合ってると突然私の方にボールが飛んできた

私は目を瞑り慌ててラケットを振ってみた

向こうの方で物凄い音がしたのが聞こえた

華奈「A……あんた……」

『ええぇ……ん？なに？』

みんながザワつくけど、私は一部始終を見てないから何が起こったかはさっぱり分からない

何が起こったんだ

華奈「……あんた自分が打ったボール見てないんだ……物凄いスピードで相手コート飛んだんだけど……風切ってたわ」

『え？ええええ！？』

華奈「あんた、テニス部来てよ！私がスカウトするわ！」

『いやいやいや！結構ですー！！』

みんながざわつく中、ピーッとタイマーがなり静かになった

するとまた、ざわつき始め、「すごくない？」「意外」「テニス選手かってほどだよね」など聞こえてきた

私、どんなけ凄いの打ったんだよ……

華奈「いやまじゴリラだった」

『は？』

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時は過ぎ、放課後

部活をする人もいれば、帰る人もいる

もちろん私は帰りまーす(^-^)

またねー、と華奈と別れた後、そそくさに帰ろうとしたその時

？「おーい」

後ろから聞き覚えのある、聞きたいような聞きたくないような声が聞こえた

『……志麻』

志麻「一緒に帰らん？」

『えーー』

声の正体は、志麻だった。

渉からあの話を聞いて少し戸惑うが、私はいつも通り話す

そしていつも通り嫌そうな顔をする

志麻「わっかりやすく嫌そうな顔すんなよ」

『してませーん。てかなんで私？渉とか坂田とかセンラとかいるのに』

志麻「なんか、うらたさんは数学教えて貰いに行って、坂田は先に帰って、センラは体育館裏に呼び出し」

『草』

志麻「ほんと笑えるよな、俺だけ何もないって言う」

渉は真面目だなぁ、とは思うし坂田もいつも先に帰るのも当たり前

センラは恐らく、また告白じゃねって思ってるけどほんとモテすぎだって

志麻だけ何も無いけど。

『何も無い方がいいじゃん』

志麻「まぁ、何も無かったからこそ今こうやって、Aと話せてるんだけどな」

『……えぇ……』

戸惑いが増した