【wrwrd】脅威となる子、拾いました【zm】

生きる価値 ページ28

✩.*˚






本当にその通りだった




ナイフは縦横無尽にゾムの思うように動いた

それは宙を舞い、望めば手に吸い寄せられるように戻る



「(……やっば)」




今までより随分簡単に人を殺せる


そんな能力をもらってしまったゾムは困惑した









「…ええの？Aを殺してしまうかもやで？」









『うーん…それはなにか私が間違ったことをしてしまった時だろうから、ゾムは悪くないよ。』









「(……し…んらい、されてるんやな)」




だから彼は決めた


この力は彼女を守るためだけに使おうと

どうしようもなく汚い体、だからこそ





この優しい魔女が笑っていられるように









( 彼女のために、生きてみようか )

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