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CROWN No.160 ページ10






でも、ある日。









A「え?」


隼「だからまあ、詐欺だよね」









その後輩が、言ったらしい。
『ある計画がある』と。
それは警察沙汰になるようなことで、今から話すことは、自分の懐を潤すためにすることなのだと。
それまがいのことはしたことあるけど、今度は本物だった。









亜嵐「それは聞いた。そっから皆で詐欺をした」


涼太「でもそのグループの末端が友人に自慢したことから警察にバレて捕まったみたいなことだったよね?」









俺は今でも、明るく振る舞う。
あの後輩がそんなことを言ったのには、理由があることを知っていたから。
後輩は、自分の家庭の事情を俺にしか話していないみたいだった。



彼女は家庭的だけどワルで有名だったし、計画も綿密だったから誰も反対はしなかった。
リーダー格の彼らは、むしろやろうやろうと意気揚々としてた。









イガ『隼先輩』


隼『イガ』


イガ『またサボりですか?』


隼『またって……』


イガ『いいですよね、サボり』


隼『屋上気持ちいいんやもん』









学校にいる間は、時々授業をサボって屋上に来た。
授業の合間にこんなことをしていると、自分は広い世界で自由なんだと思い込む。



お小遣いが楽に手に入る。
そう思ってるメンバーもいたと思う。



そして、下調べをし、ターゲットを決め、リーダー達の指示の下その家に取り入る。
1週間くらいした後、その家からお金を巧妙な話術で騙し取っていく。
仲間意識が強かったから、後輩にも金を渡した。



騙し取られた被害者は高齢で、病気の孫のために治療費を貯めていたことなんて、当然、全く知らなかった。
その孫が費用不足で手術に間に合わなくて死んでしまったなんて、知りたくなかった。









刑事『お前らが金を騙し取るなんて卑怯なことをしたせいで、人がひとり助けられずに死んだんや』


隼『……なあ』


刑事『あのおばあさんも今はショックで寝込んでる。
 こんなバカな真似したせいでふたりも不幸にした』


隼『……っだから、』


刑事『直接じゃない。でも覚えとけ。お前は人を殺した』









まだ17歳だった俺には、その言葉は重かった。




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もも - 面白いです!更新お願いします! (2021年1月24日 23時) (レス) id: 0e215cea34 (このIDを非表示/違反報告)
iro(プロフ) - コメント初めてさせてもらったので言葉とか変だったらすみません。また何回も読み返してゆっくり更新待っているので頑張ってください!! (2020年12月29日 2時) (レス) id: c0e332dce1 (このIDを非表示/違反報告)
iro(プロフ) - 4回くらい読み返させてもらってます!!何回読んでも最高で、最後まで読んでは続きがはやく読みたいーって1人で騒いでますwゆっくりでいいですが、できたらはやく続き読みたいです(言ってること矛盾しててすみません)あとオチは佐野玲於だと嬉しいです。 (2020年12月29日 2時) (レス) id: c0e332dce1 (このIDを非表示/違反報告)
かな - ゆっくりでいいので更新待ってます!亜嵐くん落ち希望です! (2020年10月26日 18時) (レス) id: 95ffd40df7 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 隼くん落ち期待しています!! (2020年10月21日 21時) (レス) id: 1c9bc00d48 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kyoh. | 作成日時:2019年1月24日 4時

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