CROWN No.88 ページ38
‥
『解らない』
私は、HIROさんにそう答えた。
HIROさんは、私の顔を見て何を思っただろう。
動揺は、隠せたかな。
『ま、訊いても "彼ら" が君を下ろさない限りは、 "
HIROさんはそう言った。
私の『解らない』には、答えることをせず。
亜嵐は、気づけばまたいつものように飄々と笑っていた。
そう見えたのは、整った顔だからか精神が強いからか。
そんな亜嵐を見ていると、ぱちりと亜嵐と目が合った。
そうこうしないうちに、相田さんがやってきた。
『今宵もそろそろ、お帰りのお時間です』と言って。
HIROさんに見送られながら私と亜嵐はその部屋を後に。
帰りは、初日にここまで送ってもらった運転手にお願いした。
何となく、誰とも顔を合わせることができなかった。
.
.
.
萩花「……何だか、弱くなったね」
A「え？」
萩花「初日は、囚人にわざとぶつかられても水をかけられても平然としてたのに」
A「……そうかな」
萩花「狂ってるか自分の心をちゃんと制御できてるかじゃないと、あんな風に対応できないでしょ。
初日、顔色ひとつ変えなかったじゃない。
"CROWN" になったこともあるかもしれないけど、それ以来誰も貴方をいじめには来ない」
──この4日、何があったの？
『過去を聞いた』。
それすら、何となく話してはならない気がする。
本人が口を閉ざしているものを、 "BIG CITY RODEO" に全く関係のない人間には簡単に言えないから。
口って怖い。
思わず、素直に答えそうになる。
夏恋「パーティーは、楽しめてる？」
A「それどころじゃない」
夏恋「楽しまなきゃ損だよ」
A「……それ、あの人にも言われた」
夏恋「あの人にも？」
A「……」
ここの刑務所はただっ広い。
それだけ収容されている人数が多いってことなんだろうけど、見かける人数と敷地はやはりどこか合わない。
その中でも、やはり男女は活動範囲を区切られていた。
ここ中庭も、どこぞの小学校の校舎ひとつ丸々入るのではないかと言うぐらいの広さ。
その真ん中を厚い鋼鉄のフェンスで区切り、あちら側は男囚でこちら側が女囚。
今ちょうどフェンスの向こうに現れた相手もこちらに気づいたみたいで。
視線が絡まる。
夏恋「…… "829" 」
……顔は、逸らされてしまった。
‥
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な - 昨日見つけてここまですぐ読んでしまいました！凄くみんなの過去が気になって惹き込まれます！！！これからも応援しています！ オチは裕太くんか隼くん希望です！ (2018年3月5日 12時) (
レス) id: f0e5b106b0 (このIDを非表示/違反報告)
ぐっちー(プロフ) - いつも見ています！主人公の過去が気になって、いつもドキドキしながら見てます！これからも頑張ってください！応援してます！ (2018年1月25日 19時) (レス) id: 900406c4cd (このIDを非表示/違反報告)
星華(プロフ) - 初めまして！楽しく読ませていただいています。オチは誰でもいい気がしてきました笑頑張ってください！ (2018年1月25日 18時) (レス) id: f0eebf7f9c (このIDを非表示/違反報告)
和佳奈(プロフ) - これからどんな風になるのかどんな過去があるのかすごい気になります！！オチは龍友がいいです！これからも頑張ってください！ (2018年1月25日 2時) (レス) id: 74371510d3 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！前にオチは亜嵐くんがいいって言ったんですけど、読めば読むほどどのメンバーのオチも気になって仕方がないです笑 でも1人にしぼるなら亜嵐くんで！ 大変だと思いますが、頑張ってください！応援してます！！ (2018年1月23日 11時) (レス) id: fea3c16bd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kyoh.
| 作成日時：2017年11月12日 20時
