【九条天】なぜか天使に好かれました【アイナナ】 (ページ44)

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44：ひとりにしないでページ44

いつもの変装姿(フル装備済み)の天と一緒に、この前デートしたショッピングセンターに足を運んだ。
わたしはついて来る気なんてなかったんだけど、天がうるさいから。

前を歩く天の背中を、仕方なく追いかける。

なにしてるんだろう。せっかくの休日なのにこんなやつに付き合って。
しかも無理やりだし。
あのまま一人にしておいてくれたらよかったのにさ。
わたし、テンション上げられないんだよ。

「あれ」

なんやかんや考えながら歩いていたら、知らないうちに天の姿がなかった。

「天？」

正直前を見てなかったんだけど、自分のせいにしたくない。

「あいつ、いい歳して迷子になるなんて」

強がってないし、わたしが迷子になったわけじゃないから。
あたりをキョロキョロ見渡してみたけど、天の姿はなかった。

どこ行った。

「天・・・」

名前を呼びたくても大きな声では呼べない。
急に消えないでよ。

どこに行ったの。