【九条天】なぜか天使に好かれました【アイナナ】 (ページ27)

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27：バイト先２ページ27

長引いた風邪もようやく治り、また大学に通いながらバイトに行く生活が始まった。
あれから天の姿を見ていない。もう一週間くらい経つのにな。
べつに気にしてないけど。

「素敵なお誕生日になるといいね」
「ありがとう、おねえちゃん！」

バースデーケーキの入った箱を女の子に渡す。
かわいい笑顔を返されて心が和んだ。

「はあ、かわいいなあ」

手を振りながらお母さんと一緒にお店をでていく女の子を見て、小さく呟く。
子供ってほんとにかわいい。

「危ない目してるぞー」
「三月さん」

危ない目ってなんだ。まだ捕まる予定はないですよ。

「そろそろ休憩しろってさ」
「ということはおやつタイム！？」
「まあ、そうだけど。おまえそのために来てるだろ！？」

え、だって甘いもの食べると嫌なこと全部忘れられるし。