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52：はるだよ ページ4
四月になった。
Aを預かってから二ヵ月が経つ。
二ヵ月の間にすでにいろいろあったが、ここ最近は特に変わったことはない。
Aと一緒に家に帰ると、叔母さんから小包が届いた。
「A」
「なにー？」
「ほら、叔母さんから」
箱の中に入っていた手紙をAに見せる。
それを見たAは幼稚園の帽子を投げ捨てて、駆け寄ってきた。
「ママ！ ママからだ！」
ぴょんぴょん跳ねて、俺の手にある手紙を覗き込む。
「なんてかいてあるの？」
「元気にしてるか、だってさ」
長々と書いてあったが、早く内容を知りたいという顔をしているAに、要約して伝えた。
詳しいことはあとでゆっくり読んでやるか。
「げんき！ A、げんきだよー！」
Aは手紙に向かって呼びかける。
電話じゃねえよ。
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作者名：兎田夏
| 作成日時：2017年3月29日 21時
