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１０：口パク ページ10
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今住んでいるマンションも中学２年の時から
住んでたから、そこまでの思い出も無く。
実家 と呼べる場所は無い。
だから、こうして始まった１人暮らしも
特には寂しさを感じなくて。
大学に入学して、２年に上がって。
麻弥「 A、この後も講義？ 」
「 ううん、今日はこれで終わり 」
麻弥「 私もだから、学食行かない？ 」
「 うん！ 」
入学して直ぐに出来た友達の、麻弥 ( マヤ ) ちゃんは
大学の最寄りにある近くの高校出身。
ピンクブラウンに染めたストレートの長い髪が似合う
ちょっとサバサバした子。
思った事は何でもかんでも言っちゃうタイプだけど
その飾らない感じが気持ち良くて、
こうして一緒に居るのがすごく楽だと感じる。
麻弥ちゃんと学食に向かって食券を買って
Ｃランチのオムライスを受け取って
席に着いて食べ始めた時、
斜め前に居たグループの１人のうちの
男の子がこっちを見てて
あっ。って気付いて、麻弥ちゃんを指さした。
それから『 麻弥、呼んで 』って口パク。
それに私は頷いて、
「 麻弥ちゃん、呼んでる 」
麻弥「 ん？ 」
「 ほらあそこ 」
って斜め前を指させば、
麻弥ちゃんとその男の子が顔を合わせた。
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作者名：ゆの。
| 作成日時：2021年9月12日 1時
