０５：びっくり ページ5
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下駄箱の横にある何も入ってない傘立てに腰かけて
制服のポケットから iPhone を取り出して
時間を確認すれば、まだ１４時過ぎ。
ボーッ と下駄箱から見える運動部の居ない校庭を
見れてば、さっきまで明るかった空が
暗くなってきて、ポツポツと校庭の土を少しずつ濡らして
ザーーーー
と、いきなりの強めの雨。
え、ちょっと、聞いてないんだけど。
って内心焦る。
？「 うわ！もう降ってきちゃったか！ 」
って後ろから聞こえて来て、
思わずパッと振り返れば
？「 あっ… 」
「 あ、 」
？「 渡辺さんだ 」
「 森本くん、 」
って言ったら、驚いた顔をした。
慎太郎「 渡辺さん、俺のこと覚えてるの？ 」
「 そっちこそ 」
慎太郎「 １年の頃、同じクラスだったじゃん 」
「 覚えてたんだ 」
慎太郎「 当たり前じゃん 」
って、首の後ろのかく。
彼は、森本慎太郎くん。
１年の頃に同じクラスだったけど
会話なんてした事は無くて、
向こうが覚えてたなんて思ってもみなかった。
お母さんが厳しくて、家では真面目にやってるけど
学校では友達とそれなりに話すし
ちゃんと周りで流行ってる物にもついていけてるはず。
自信は無いけど。
だから、それなりに友達との交流はしてたけど
森本くんはその周りの雰囲気が違ったから
同じクラスの人 そんなレベル。
あの人たちと話すなんて恐れ多いよ！
なんて言ってる同級生が居たぐらい
一歩後ろに引いて接する感じのハイカースト組の人。
だから、私の事を覚えてる事にビックリだし
まさか２年経った今、こうして話してる事にも驚く。
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作者名：ゆの。
| 作成日時：2021年9月12日 1時
