押し倒し事故【風磨ver】 ページ13
【レッスン場にて】
健人「じゃあ次、菊池とAペア」
マリ「Aちゃん頑張れ〜」
A「ありがと」
風磨「お前は人の応援ばっかしないで、自分の振りちゃんと覚えとけ」
マリ「いてっ。もぉ〜！勝利君、もっかい付き合って」
勝利「はいはい。邪魔にならないようにこっちでやろう、マリ」
健人「よし。じゃあ松島、音楽流して」
聡「はーい。いくよ、2人とも」
何度も聴きなれた音楽が室内に流れる。
Aと風磨はリズムに合わせて踊り出す。
健人「A、もうちょい菊池に寄って」
A「ん」
健人「菊池はもうちょいオーバーに」
風磨「はいはい」
A「風磨君、それ激しすぎ」
風磨「これくらいが丁度いいの」
健人「うん。おっけー。2人は問題なしだね」
風磨「だろ」
聡「じゃあ最後のターンね。1.2.3.4」
A「あ、」
風磨「げっ」
最後の最後、お互いに足を引っ掛けあって、そのまま2人は倒れこむ。
風磨「だ、大丈夫か、A」
A「う、うん。…風磨君の瞬発力のお陰で頭はなんとか打たなくて済んだよ…。ありがと」
勝利「風磨君、紳士…」
マリ「わぁ。凄い！風磨君カッコイイ」
Aの上に倒れこんだ風磨だったが、右手は床に、左手はAの後頭部を庇うようにしており、周りから自然と「おぉ…」と声が漏れる。
健人「…あれは惚れる」
聡「Aちゃん大丈夫？！風磨君ナイス！」
風磨「ナイスじゃねぇよ。お前は何様だ」
そっとAの後頭部から手を離して、風磨は起き上がろうとするも、自分の下にいるAを見て暫く固まる。
A「ふ、風磨君？…あの、早く起き上がりたいんですが」
風磨「折角だからこのまま、練習するか。A」
A「は？練習？何の？！」
風磨「激しいラブストーリーの」
A「……はい？」
健人「こらこらこら、離れろ。ケダモノ」
風磨「っち！誰がケダモノだよ。相変わらず邪魔するな、中島」
健人「お互い様だろ」
マリ「ねぇ、なんで風磨君ケダモノなの？」
勝利「……、マリはいいから。練習の続きするよ」
マリ「えぇ〜」
聡「Aちゃん、怪我してない？大丈夫？」
A「うん、ありがとね。聡ちゃん」
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作者名：ルイ | 作成日時：2017年10月3日 9時
