鮮やかな夕焼けはもうとっくに (ページ18)

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「た、助けてくれー」

棒読みのメッセージがアナウンスされた。

「今俺はアナウンス室にいる。早くしてくれ！殺される！！」

彼の叫び声を聞いているのに夢中になっていたのか、油断していた。

辺り一面に血飛沫が撒き散らされ、体に何十発もの蹴りを食らう。さらにそこら辺の瓦礫を頭上から落とされ、下敷きになったのは＿＿＿＿＿姫崎だった。

『まだこんな下らないことをしてたのかい？姫崎ちゃん？』

救世主、といった方がいいのだろう。

よく姫崎の自慢話に出てきた女共が出てきた。
私があの子たちを従えたとか、命を救ってあげたとか。今となっては逆だったのかもしれない。「影浦様…」なんて呼んでいたら到底従えていたなんて考えられない。

「私が間違っていた!!彼らにこんな辛い思いさせたくなかった!!私の勝手な都合でこんなことになってしまった!!」

姫崎の瞳から大粒の涙が溢れ出た。

「あなたたち忘れているのかも知れないけど、クラスメイトが次々に死んでいく奴…全部私がやったのよ!!あなたたちに好かれているあいつらが悪い。嗚呼…その目は元から知っていたのね。あなたたちはどこまで知っているの？こうなることも想定済み？」

『黙って』

「幸せな人達の苦しむ姿がみたかった」

もう彼女の瞳には

「ずっと止められなかった」

光が灯っておらず

「ずっとサイテーなことしてるっておもってた」

彼女の息は

「やっぱりじぶんがいちばんなのよ。ごめんなさいね」

止まってしまった