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蛍side


「蛍は何頼む?」

スイーツ屋のメニューを渡される。

否応なしに店内に引きづり込まれたことを話題にするのはやめた。

言っても時間の無駄になるだろうし、何より私自身、五条悟と話したいことがあった。


紅茶とパンケーキを注文する。

パンケーキは口周りが汚れにくい。

五条悟は、コーヒーに角砂糖をいくつも放り込み、ショートケーキ、チョコレートケーキ、ポン・デ・リング、マカロンが囲んでいる。

糖尿病になってもおかしくない量。


「珍しいね。蛍はオフでこんなところにくるなんて」

暗に『なんの用事?』と尋ねられている。

「えぇ、まぁ……母の墓参りで」

「そっか」

それ以上踏み込まれない。

五条悟は、私のことも、私の母のことも、よく知っている。

五条悟の視線が、私の胸元に向かっていることに気づく。

首から下げた鍵のネックレス。

「休日でもつけてくれてたんだ」

「はい」

私が交流会で使った、鍵つきの手帖。

あれは、五条悟から貰ったものだ。

今も、バッグの中には手帖が入っている。

術師にとって、有事のときにはいつでも動ける態勢を整えるのが理想だから。

「そういえば、蛍とこうして2人きりで話すのは、蛍の誕生日以来だね」

「そうですね。時の流れは早いものです」

紅茶を啜る。

正確には、誕生日の翌日だ。





_________________________




「はい、蛍。誕生日プレゼント」

ギフト用にラッピングされた箱を受け取る。

「ありがとうございます」

口許を綻ばせる。

五条悟の前では、大袈裟に喜ぶ必要がないのが有難い。

プレゼントは、私が数か月前にリクエストしたもの。

布石に必要なのだと言えば、五条悟は了承してくれた。


誕生日に連れてこられたのは、都内の高級レストラン。

窓際の席からは、都内の夜景を一望できる。

五条悟は私に甘い節があると思う。

開封してでてきたのは、ヴィンテージでできたレトロな手帖。

印字されたブランド名を見て、思わず目を細めた。

「こんなに高いものでなくて良かったのに……」

「可愛い()()のためなら、これくらい当然でしょ」

ノンアルコールカクテルを飲みながら、五条悟は私の反応を満足そうに眺めていた。




_________________________





「____五条様、交流会の件ですが」

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zyunri(プロフ) - こはさん» コメントありがとうございます!更新まで、もう少しだけ待っていてください!頑張ります! (2023年4月20日 20時) (レス) id: 8124b8ac06 (このIDを非表示/違反報告)
こは - 更新楽しみにして待っときます (2023年4月8日 11時) (レス) @page44 id: b559896119 (このIDを非表示/違反報告)
うおまわり(プロフ) - zyunriさん» はい!楽しみに待ってます(*´︶`*) (2023年3月29日 15時) (レス) id: 13372335d3 (このIDを非表示/違反報告)
zyunri(プロフ) - うおまわりさん» コメントありがとうございます!大好き……嬉しすぎて泣いてしまいます……!続編もお楽しみに (2023年3月29日 14時) (レス) id: 8124b8ac06 (このIDを非表示/違反報告)
うおまわり(プロフ) - めっちゃんこ大好き… (2023年3月29日 12時) (レス) id: 13372335d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:zyunri | 作成日時:2022年9月9日 15時

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