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バックハグ ページ24

-A side-


「…Aさん」


仕事の合間、
マネージャーにお願いして撮影してもらった
先日のリハの動きをチェックしていると
ふいに名前を呼ばれ、
そのまま後ろから抱きしめられた。


A「…海青?」


見た目とは裏腹に、意外と甘えたな海青。

普段は過保護メンバーに遠慮して
みんながいる前でこんな風に甘えてこないんだけど
今日は朝から常に私の周りにいて
そして今、この状況。


A「どうしたの?」


そう聞きながら手を伸ばし、
海青の頭を撫でると私を抱き締めている腕に
力が入る。


海青「……最近翔吾さん達ばっかりだったから」

A「寂しくなっちゃった?」

海青「…同じ家で過ごせるのもあと少しなのに」

A「今日は甘えただね?」


普段の海青を動物に例えるなら
百獣の王であるライオン。

だけど今の海青にライオンの面影はなく、
どこからどう見ても子犬。

よく見た目から“強くて男らしい”イメージを持たれるけど
私からしたらまだまだ甘えん坊で寂しがり屋の
可愛い弟。

…なんて言ったら怒られるんだけど。


昔からお姉さんに甘やかされてたみたいだけど…
その気持ちがよく分かる。 ←



A「よし、じゃあ今日頑張ったら焼肉行こう!」

海青「…焼肉?」


さっきまで私の肩に顔をうずめていたのに、
大好きな「焼肉」ですぐ顔をあげる。


A「うん、今日はこれ終わったら予定ないし、
たまには2人で行こう」

海青「…頑張る」


スタッフさんに呼ばれて撮影に向かう海青。

再び携帯に視線を落とすと、
海青とは違う温もりに後ろから包まれる。

…今日はよくバックハグされるな。

そう思いながら振り返ると
RAMPAGEのBIG BABY・龍。

最年少で見た目の割に大人っぽいけど
言動は赤ちゃんみたいな龍だけど
こんな風に私に甘えてくる事なんて滅多にない。

だから私、正直戸惑っております。←


A「なーに、龍ちゃん甘えるの珍しいね?」

龍「…海青さんの真似です」

A「龍ちゃんも寂しくなっちゃった?」

龍「いや、全然…」


…おい、そんなに否定すんなよ。
嘘でもいいから肯定してよ、寂しいじゃん。←



A「…じゃあ離れて」

龍「嫌です」


そう言って抱きしめる腕を少し強くする。


A「…寂しいんじゃん」

龍「僕じゃなくてAさんがでしょ?」

A「うん、龍ちゃんと別々に暮らすの寂しい」


そう言って頭を撫でると
顔を真っ赤にして昂秀の方へ行ってしまった。

▽→←▽



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作者名:ちゃそ | 作成日時:2020年3月9日 19時

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