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陸『A?!何があったの?!』


ケータイからは焦った陸さんの声が聞こえる。


「…ねぇ、誰に連絡してんの?」

A「…ッッ」

「あーぁ、こんな怪我しちゃって…」

A「お願…ッッ…来ないで…」

「もう怯えなくていいよ、これからはずっと一緒だよ」


完全に自分の世界に入っているのか、
私の言葉はこの人に届かない。


近づく度に後ずさって距離をとる。

…でもそれも壁まで到達したところで
私は完全に逃げ場を失ってしまった。


「…どうして逃げるの?」


そう言いながら男が私に手を伸ばした瞬間、


陸「A?!」


出掛けていた陸さんが肩で息をしながら
私の部屋の前に立っていて…


陸「…アンタ誰?」


いつものニコニコと犬っぽい可愛い顔からは
想像もつかない程くらい男を睨む。


「なーんだ、お前か」

陸「は?」

「どうせだったらいつもAと一緒にいる男を
潰したかったんだけど…」


そう言って男がポケットから取り出したのは
私と一緒にいる誰かをペンで塗りつぶした写真。


「まぁ、お前も目障りだから先に潰しちゃうか」


そう言って更にポケットから取り出したのは
折りたたみ式の小型ナイフ。

そしてそれを手に陸さん目掛けて襲いかかった。


A「やだ…やめて…」

「A、すぐ終わるから待っててね?
これ終わったら2人で遠くへ行って暮らそう?」

陸「誰が渡すかよ」


男が再度、陸さんの方へ足を進めた瞬間、


『警察だ!!そこを動くな!!』


そう言って数人の警察の制服に身を包んだ男性達に
取り押さえられた男。


陸「A、大丈夫?」

A「陸さ、ん…」

陸「ん、もう大丈夫だよ」


優しく抱き締めてくれる陸さんに、
私の目からは涙が次々に溢れた。


陸「ごめんね、僕がいればこんな事にならなかったのに」

A「陸さんのせいじゃないです」




この後私と陸さんは念の為病院へ行き、
手当を受けてから事情聴取で警察の方へ話を聞かれた。


マネ「ごめん、もっと警備を厳重にしとくべきだった」


迎えに来てくれたマネージャーは
そう言ってずっと私達に頭を下げていた。


A「いえ、私ももっと警戒しておくべきでした、
ご迷惑をおかけしてすみません」

マネ「今回の事はAの意思を尊重して公にはしないけど
メンバーと事務所には報告したから」

A「…はい」


マネージャーに送って貰って家へ戻ると
みんなが出迎えてくれた。

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作者名:ちゃそ | 作成日時:2020年3月9日 19時

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