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#44 ページ44

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『いただきます』

「ふは、どーぞ」





料理はあまり得意じゃない私。

そんな私でさえ、作ってみたいと思えるほど美味しいオムライスで。


お店で食べたオムライスより、ずっと美味しいの。





『ねえ大毅くん、すごい美味しい!』

「ほんまに?それはよかったわ」

『ごめんね、来てもらったのに料理まで…』

「ええねんて。気にすんなや」





悩み事とかあるんやろ?



本当、大毅くんにはなんでもお見通し。

この前あんまいいアドバイスとかできひんかったし、なんて言ってくれて。


あれでも軽くなったのに、やっぱり優しい。


大毅くんってなんか、完璧だと思う。





「ほんで?どうなったん?」

『一応、私がまた企画し直すことになったかな』

「え、Aなんも悪ないんにそうなったん?」

『…仕方ないよ。私の方が立場下だし、新人だから』





夜だからと少なめに作ってくれたオムライス。

暗い雰囲気は苦手だから、食べることに集中しているうちに食べ終わってしまった。





「なあ、俺にできることない?」

『え?』

「やってそれはもうしゃあないことなんやろ?
せやったら、俺がA支えたい」

『もう十分すぎるくらいだよ』

「あかん。悲しそうな顔、見たないし」





な?って頬杖をつきながら笑うから。

視界がぼやけてきて、結局彼に甘えてしまう。


よしよしと撫でられた頭。

大毅くんの方を見ると、照れたようにはにかんだ。





『…いいの?』

「彼氏やもん」

『でも私、大毅くんに八つ当たりとかしちゃいそうで…』

「したってええよ。
それでAの気持ちが軽なるんやったら全然ええ」

『…大毅くんのばか、優しすぎるよ』

「でもその分、甘えられるやん?」

『…うん。ありがとう』





風呂借りるな。

ニコッと笑って言った大毅くんを送り出して、一人でまた考えてみる。


本当に、甘えていいのかな。
迷惑になったり、しないのかな。

いろいろ思うことはあるけれど、大毅くんがいいよと言うなら、甘えたい。


溜め込むことは、したくない。





『…大毅くんの言葉って、なんか魔法だな』





ふふっ、とこぼれた笑い。


大好きな人が、愛おしくなった。

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設定タグ:ジャニーズWEST , 重岡大毅 , 中間淳太   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:凜憧 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年5月9日 17時

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