偶然にもほどが ページ20
「＿＿まず、家族構成から話しましょうか？」
「面接みてぇだな、がーははは」
「絶対笑ってないでしょうが……」
「早く始めてよ」
「だったら お兄ちゃんが＿＿」
「あーもう‼」
全くと言っていいほど進まない状況説明に痺れを切らした私は、苛立ちの声と同時に立ち上がった。
唖然とした表情を浮かべる皆をそれぞれ見てから、深い溜息をつく。
何故、他人の私が 彼らの家族構成を理解しなきゃいけないのか……
「暁が一番上、橙が真ん中、咲蘭ちゃんは一番下！
それだけだよね？ それで終わるよね？！」
私が声を張り上げて言うも、
「残念」
橙の言葉の意味を察してしまった。
こんな疲れた世界にいないで、一刻も早く家に帰りたい。
家に帰ってビールを飲む前提で逆上せたい。
そう思えば思うほど、状況は悪化していく。
「まだ長男がいるんですよ」
頭を抱えていた所に、咲蘭ちゃんが助け舟を出してくれた。
そういえば、青真君も四人兄妹だったなぁなんて考えてから、ハッとする。
もしや。まさか。
いや、そんなはず……
「ちなみに、名前は�狎朕伸瓩世勝�」
「……嘘でしょ」
この数日間、三体もの着ぐるみと出会った。
その中の人が、全員血の繋がった兄弟で しかも私は全員と仲が良いって……
偶然過ぎる。
誰かに仕組まれたような気もしてきた。
「いや、もう、全員と知り合いなんて……」
「全員とぉ？！」
聞こえないような声で言ったのに、咲蘭ちゃんは 聞き分けたかのように反応した。
「運命の糸で繋がれてるんじゃないかな、ソレ」
「ちょっと お兄ちゃん、やめてよ‼」
「嫉妬でもしてんのか？ おぉ〜？」
「う、うるさいっ‼」
今度は兄妹喧嘩が始まって、もはや私の出る幕はない。
驚き過ぎて 完全に脱力した私は、一人静かに家を出るしかなかった。
扉をバタンと閉めた後、私に同情するような風が吹き付ける。
とりあえず家に帰って、心地よく寝る事にした。
それから数時間後、冷蔵庫からビールとおつまみを取り出して宅飲みをするほどの時間になった頃。
ふとメッセージアプリを見ると、一件のメッセージ。
�猴�達に追加されていません�瓩箸いΨ拗陲慮斥佞鯑匹澆覆�ら名前を見れば、自然に目が見開いた。
「うぇ？！」
おまけに、気持ち悪い声まで。
驚きと奇声が生み出された原因は�狎朕伸瓩箸いμ樵阿世辰拭�
私は青真君の連絡先を知らないし、第一携帯を持ってるなんて……いや、それは盛ったけど。
ともかく驚いている事には違いない。
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神應寺 将輝＠白狐＆雪犬(プロフ) - 自由自在に色変わる＝カメレオン (2018年2月2日 18時) (
レス) id: fc6b8aa6a8 (このIDを非表示/違反報告)
れやーと(プロフ) - 神應寺 将輝＠白狐＆雪犬さん» 毎度毎度コメント有難いです…！ なるほど、その考え方もあるのですね。ちなみに私は、自分に合った色に染まりたいです。期待だとか、夢の色だとか……何かの言葉通りじゃなく、自分自身が表せるような色です。要約すれば 自由自在に色を変化させていくって事ですね。 (2018年2月1日 3時) (レス) id: 560fb3554a (このIDを非表示/違反報告)
神應寺 将輝＠白狐＆雪犬(プロフ) - 何色に染まりたいか。僕は黒だな。孤独の色 (2018年2月1日 0時) (レス) id: 29ea05fe68 (このIDを非表示/違反報告)
神應寺 将輝＠白狐＆雪犬(プロフ) - 応援頑張ります(。・ω・。)ゞ (2018年1月19日 14時) (レス) id: b4c20837f1 (このIDを非表示/違反報告)
れやーと - 神應寺 将輝＠白狐＆雪犬さん» コメントありがとうございます〜！！ちょっとそのお話は自信がなかったんですけど、切ないと言っていただけて何よりです（笑）これからも応援宜しくお願い致します！ (2018年1月17日 18時) (レス) id: 560fb3554a (このIDを非表示/違反報告)
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作者ホームページ：http:/ 作成日時：2017年12月6日 19時
