１話 ページ3
『はぁ……。カッコイイ……。』
スマホのフォルダーを開き、
保存してある写真を見ながら私はため息をついた
今日の日付けは２月１０日
バレンタインデーの四日前だ
私には小学生の頃から、想いを寄せている相手がいる
それが、この写真に写っている彼
シャオロンこと、黄瀬沙織君だ
彼と私は幼馴染で家が隣同士
初めて会ったその日に私は彼の事を好きになった
≪sha「おれ、しゃおろんっていうねん！これから、よろしくなっ！」≫
キラキラと輝く彼の笑顔に私の心は奪われた
月日が流れるほど、彼への想いはどんどん募り、
大きなものになっていった
『はぁ……。』
彼の事を想いながら
先ほどよりも大きいため息をつく
この10年間の間に
私と彼との距離は大きく離れてしまった
当たり前だ
彼は誰とでも仲良くなれるような、コミュ力の持ち主
友達もたくさんいる
それに比べて私は――
運動もできないし、頭もよくない
スタイルが良かったり、
顔が良かったりするわけでもない
リーダシップとかもないし、
芸術的才能があるわけでもない
……それに芋っ子だし、ネガティブ思考
こんな私の事なんて……
『シャオロン君、絶対好きじゃないし……。』
そう呟き、布団にダイブする
そんな事を考えだしたら
どんどんネガティブな気分になってくる
再びため息をついたその時
スマホがプルプルプルッと音を鳴らした
『こんな時間に誰……？』
スマホの画面を見ると、
そこには大好きな彼の名前が表示されていた
『うぇえぇえ？！？！』
驚いた拍子に思わずスマホを地面に落とす
私は落としたスマホを急いで拾うと
直ぐに応答ボタンを押した
sha＜あ、もしもし？A？＞
『うん、シャオロン君。どうしたの？』
高鳴る胸の鼓動を必死に抑えて
平然を装って会話をする
ヤバい、心臓止まりそうっ……！
sha＜母さんが貰い物のお裾分けしたいみたいやから、今から俺の家に来てくれるけ？＞
『分かったよ。すぐ行くね。』
sha＜おう、玄関で待っとるわ。＞
ー２話へ続くー
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零音。(プロフ) - しいたけさん» コメント有難うございます！これからも期待に添えるように頑張りますね！ (2022年5月15日 10時) (
レス) id: b3d6a300a1 (このIDを非表示/違反報告)
しいたけ - 何だこの神作は！ちょっくら友に教えて来るか(これからも作者さんのペースで更新頑張ってください！)長文失礼しました。 (2022年5月15日 10時) (レス) @page8 id: 7bd173f2aa (このIDを非表示/違反報告)
零音。(プロフ) - イチゴネコさん» 僕も未だに春が来てませんww仲間ですね。青春だと思って頂けて良かったです！コメント有難うございます。 (2022年5月14日 19時) (レス) id: 71f7d5ee8d (このIDを非表示/違反報告)
イチゴネコ(プロフ) - 青春だぁ……いいなぁ(未だに春が来ない奴) めっちゃおもしろいです！！更新無理せず頑張ってください！ (2022年5月14日 19時) (レス) @page8 id: 5e5c398b51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零音。 | 作成日時：2022年5月14日 12時
