検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:17,216 hit

二郎ちゃんの難解な恋-13 ページ14

思わず、目を逸らそうと下に向けるとAちゃんの唇が目に入った。


…くっつきそう。


したい…かも。


二郎「(…て、いきなりヤバいやつじゃん。俺。)」


A「ん。取れたよ?」


二郎「あ、ありがと。」


離れていくAちゃんの体ごと抱きしめて引き止めたい、そう思ってる自分に理性をかけて普段通りの装いをした。



A「じろーくん。」

二郎「?」

A「さっきから私の事見てる。」



はい!?

いや見てたけど。



横目で見てただけだし…!
なんで分かったんだろ…?

えっ、とAちゃんを見ると、見られていたことに気づいてたからなのか、照れ顔で見上げてきた。


A「じろーくんなら、いいよ?」


二郎「え…?」


なにが!?!?


キスのこと言ってんのかな…。
俺さっきガン見しちゃったし…。

いや…でも、今日まともに喋ったくらいなのにいきなりこんな展開は…。


キスはまだ早いッ!!!




A「……、手繋ご?」


二郎「だめ…えっ?」


A「だめ?」


え?

キスじゃねーの?(脳内思春期)



え、まあ。
キスじゃねーなら、いいか。
手ぐらい。



二郎「手ぐらい、いいけど。」


A「うん。」


きゅっと繋がれた手は、指と指をお互いに交差させた繋き方。

…俺これ知ってる。
恋人繋ぎってやつだ…。



ん?

なら、付き合ってもねーのに手繋ぐのも可笑しくねーか?
やばい、さっきキスのことばっか考えたせいで基準がガバガバになってる。


…いやでも、まぁ。


Aちゃんと手繋げた方が嬉しいからいいや。このままで。







…そんな夢のような時間もすぐに終わりが来た。


ただ帰ってるだけだから、Aちゃんを駅まで送ったら解散。

明日も会えるけど、今みたいな2人だけの時間はこれからいつ来るのか分からないし、これから来るのかも分からない。


もっと距離縮めようと思ってたのに。


向こうからなにか言ってくれないかなと期待した分、最後にあっさりと帰っていったAちゃんに寂しいと思ってしまった。



明日、喋れるかな。

二郎ちゃんの難解な恋-14→←二郎ちゃんの難解な恋-12



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (32 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
62人がお気に入り
設定タグ:ヒプマイ , 山田二郎 , 愛され
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リドル | 作成日時:2020年1月30日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。