親友以上、恋人未満【東卍】 (ページ28)

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(場地サイド)

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最悪のタイミングで家中に鳴り響くインターホンに物凄い苛立ちを感じる。

親の頼んだ宅配だったら無視出来ないし、仕方なく扉を開けた。まさか、Aが居るなんて思わなかった。

考える時間も無く、前からデカい衝撃がきて俺はそのまま廊下に倒れ込む。

「いっ……て、お前何して、」

俺の言葉を遮るように、Aは声を出した。

「ケースケ、すきだ」

正直、困惑しか無い。

俺はさっき、衝動のままにAにキスしてそのまま逃げられた。嫌われただろうと思った。というか、嫌われるのは当たり前のことだと思った。

その真逆で、俺は今すきだって言われてる訳で。

頭ぶつけた勢いで夢でも見てるのかもしれない。自分の脇腹を抓ってみるけど、夢ではないみたいでピリッとした痛みが走った。

困惑する俺の事は後目にAは口を開く。

「ずっと、ずっと前から好きだった
ケースケと一緒に居る時間が大好きでずっと離れたくなかった

今の今までずっと隠してきた、ケースケに嫌われたくなかったから
隠しておいてケースケと親友で居たかった。
……ソレが一番いいと思った。

でもソレじゃダメだって……思ったから」

話を聞いてると顔に熱が集まってきて耐えきれない。手でAの口を閉ざさせる。

最後まで言われたら俺茹でダコになる。

……ソレに、最後は俺が言いたいから。

「俺もAの事すきだよ」

今じゃないと伝えられないから。

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