【Q/K】夕日が綺麗ですね。 (ページ11)

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友情　ymmr　レズではないページ11

恋愛じゃないね。責めてくれ。
＿
山森side

『やっまもっりさん。記事書きました！』

「彩加でいいって言ってるじゃん。」

元気いっぱいな彼女はライターのAちゃん。
山森さん呼びが外れないんだよね。

『んー、じゃあ。彩加。』

まさかの呼び捨て！
差がえぐい。

「じゃあ、A」

まぁ、呼び捨てで呼ばれたら呼び捨てで呼ぶよね。

『彩加ー。何でそんなかわいいの？』

「メイクっていう名の技術のおかげ。」

もとからかわいいAはメイクしたら人外級のかわいさになる。
というか、Aのかわいさは顔だけじゃなくて雰囲気？オーラ？みたいなものがかわいいんだよね。

『メイク、して？』

上目遣いはやめてくれ。

「いいよー。」

メイクをしてあげるけど、下地しかしてないのにすでにかわいくなる予感。

『ねー、お友達、だよね。わたしたち。』

何を聞くんだ。

「もっちろん。そうだよ。」

『ほんと？エイプリルフールの嘘じゃなくて？』

なんでそんなに不安そうなのかよくわからないけど。

「嘘じゃないよ。友達。」

安心させてあげるのが一番でしょ。

『そっか。やったー!‼』

ビックリマークを三個付けって…。
元気なのはいいけどさ。

『わたしさ、ちょっと前に友達だった子からいじめられてさ。彼女はいじめの主犯格として君臨して、わたしに危害を加えたりはしないんだけど。噂を吹聴したり、ノートに悪戯したりされて…』

友達だった子からいじめか…。

「はい。メイクできたよ。だから、泣かないで。」

ごめん。
その言葉を連呼して必死で涙を抑える彼女。

うん、メイクができたからすっごくかわいい。
ちょっとつらそうな表情なのはもったいない。

「わたしが今は友達だよ。」

『そうだね。』

いつもの元気さを取り戻した彼女。
さっきの儚げな感じよりもずーっと良くなった。

彼女の美しさ、かわいらしさが見えて
私はこの子といつまでも、一緒にいようと誓った。

『彩加！彩加！彩加！』

『なんで。』

『友達でしょ。』

ごめんなさい。
誓ったのにね。
抗えなかった運命だった。

でも、

友達だよ。

こんなのじゃ、伝わらないか。
声が枯れたって、貴女の鼓膜が破れるくらいの声量で叫ぶよ。

【友達だよ】

fin.
＿
順位が付いたお礼です。恋情じゃないけど、情ですよ。

わかれどころ。