東京卍リベンジャーズ (ページ3)

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2話ページ3

今思えば、中学2年が全盛期。大して強くもないのに、何故か2年のイケてる不良グループのナンバー2だったし、唯一私が逆ハー状態だった時代。ん？もしかして、これは走馬灯？

だとしたら寂し〜。

「オイ！A！」

突然名前を呼ばれてハッとする。

「早くしろよ。閉まっちまうぞ」

え、アッくん？……って、それより早く降りないと。

扉が閉まるギリギリで体を通り抜けさせてホームに足を着く。よろけた所をアッくんに受け止めてもらい、悲惨なことにならなくて済んだ。

「あっぶねえな」

「いやあ、失敬失敬」

私は顔を上げると、全員を見回す。

つか、なっっついな。

「山岸、今週のマガジン見た？」

ずっとシコってたマコト！！

「見たよグラビア、もうシコシコしたし」

メガネかけてりゃあアタマいいと思ってるバカの山岸！！つか、お前ら仮にも女の前でンな話すんなし。

「お前らさー、緊張感なさすぎっ。つか、仮にも女の前だぜ？」

番はってたアッくん！！つか、仮にもって言葉要らねえよ！つけていいのは私だけだ。

「本当に今日いくの？」

幼なじみのタクヤ！！いやあ、にしてもリアルな走馬灯だな……なんて思いながら歩いていると、ふと、ガラスに映る自分の姿が見えた。

キンッキンに染めた髪に、片方だけ上げている髪型。よくよく見れば、腿半のミニスカに懐かしのルーズソックス。シャツは第二ボタンまで開いていて、ネクタイは締めていない。腰にはカーディガンを巻いている。

……うっっっわ、引くわ。

私は急いで折っていたスカートを膝丈にして、大きめのカーディガンを羽織った。そして、ルーズソックスを伸ばしてハイソックスにする。次からくるぶしにしよ。

中学校の自分、ダサすぎな。全盛期とか嘘だわ。スカートのポケットには財布なんかなく、もちろんコスメなどもない。あったのは謎に飴と、女子力高めな絆創膏と、それからガラケー。

ん？ガラケー？……うっわ、なっつ。

慣れた手つきで画面を開いて軽く操作して時間を確認する。

……は？2005年7月4日！？12年前の今日！！？……なんちゅーリアルな走馬灯だ。いや、1周回って死後の世界ってこともあるぞ？？……ん？？

「A、いきなりどうしたの？」

「なにが？」

「スカートも、カーディガンも、靴下も。これがギャルだって騒いでたじゃん」

「……いや、もう、なんか、現実見た」

不思議そうな顔をする4人に、私は笑顔で言う。