東京卍リベンジャーズ (ページ20)

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19話ページ20

「た、ケー番とメアド交換しとこーぜ！」

「ああ、ないと不便だもんね。いいよ」

「あ、ならオレも」

佐野とドラケンと連絡先を繋ぎ、連絡先欄を見て、少し微笑む。

ヒナ、タクヤ、アッくん、マコト、山岸、母さん、父さん、佐野、ドラケンの順で並んだ連絡先欄。……改めて見ると、寂しいな。まあでも、暖かいかも。

「何笑ってんだよ」

「別に、なにも。じゃ、そろそろ行くから」

携帯をポケットに入れて歩き出す。2人はそれを聞くと、チャリに跨り、私を追い抜かして走った。

「不良の時代創るってやつ、ノッてもいいよ」

果たして、私の声は2人に届いただろうか……。

◆

佐野は不良だけど、悪い奴じゃない。少なくとも、祭りにトラックで突っ込んで、関係のないヒナを殺しちまうような2017年の東京卍會。そんな組織のボスでは絶対にない。

だって、そんなことしたら、自分の兄貴に顔向けできないじゃん。

何が、佐野を変えたんだろう。

考えながら歩いていると、強面の3人の男とすれ違った。

瞬間、頭の中に直人の言葉が思い出される。

「佐野万次郎と稀咲鉄太。二人が出会わなければ、今の東京卍會は存在しなかった」

そして、慌てて振り返る。

「今のって、もしかしなくても、稀咲……？」