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EPISODE 95 ページ1

【Aside】



________



(どこだ…。ここは?)





目を覚ますとそこはとても広い、真っ白な白銀の世界だった。






足元に広がっている水には自分が反射している。





(あ、そっか…。

私、宇髄さんを庇って…

やっぱり私は死んだのか。)






ちゃぷちゃぷと水の上を歩いて行く。





(これ、いつまで歩けばいいの…)






しばらく歩いていると、誰かが立っていた。





(人だ…)





近づいて行くうちにシルエットが明らかになってくる。





(あれって、)





Aはその人に近寄ろうとしたが、





この白銀の世界にはとても似合わないような

クレバスのような大きな亀裂が入っていてそれ以上近づくことはできない。






「おばあちゃん!!!」





大きな声を上げるとその人はゆっくり振り向いた。




そこには懐かしい祖母の顔。





『おばぁちゃん! 私、頑張ったよ。

鬼もいっぱい倒したし、おばあちゃんの仇うてたかなぁ?


やっとおばあちゃんに会えて私嬉しいよ…


そっちに行きたいんだけど、これが邪魔で行けないの!』







おばぁちゃんは何も喋らずに背を向けて歩き出した。






『おばあちゃん? ちょっと待って!

私も連れて行って! もう一人は嫌なの!


おばあちゃんっ!』





ダメだ。どれだけ頑張っても大きな溝を渡ることはできなさそうである。






『おばあちゃんっ!!』







Aが叫ぶとおばあちゃんはゆっくりと振り向いて

いつも見ていた優しい笑顔でこう言った。





「お前は一人じゃない。周りをもっとよく、
目を凝らしてみてごらん。守るべきものがたくさんあるんじゃないのかい?

まだこっちにくるのは早いよ。

もう一歩。あと、もう一歩だけ頑張って来なさい。お前ならできるよA。」






それだけ言い残しておばあちゃんは消えた。







それと同時に現実世界に引き戻される感覚がする。

EPISODE 96→



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澪奈(プロフ) - え、もう最後めっちゃ泣きました!!感動した!! (2021年2月7日 12時) (レス) id: 20f17d6d24 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - アミさん» アミさんこんにちは!素敵なコメントありがとうございます!!私も沢山の方に読んでもらえると嬉しいです( *˙˙*) これからも頑張ります!! (2020年8月26日 20時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
アミ(プロフ) - 読みながら号泣しました。とっっても素敵な作品です!!!もっと色んな人に読んで欲しい…!!!!応援してます!!!!!! (2020年8月26日 19時) (レス) id: cc3c93fcc6 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - (^▽^)/さん» コメントありがとうございます(T^T)めっちゃ嬉しいです!!相変わらずの駄作ですが、最後まで読んで下さると嬉しいです!!! (2020年8月19日 14時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
(^▽^)/ - 感動してめちゃ泣きましたっ!!楽しんで続編も見ますっ!( ノД`)シクシク… (2020年8月19日 13時) (レス) id: 1433fde6d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こんぺいとー。 | 作成日時:2019年11月21日 0時

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