雪が嫌いだった宇髄天元が雪を好きになった理由。【現パロ】

EPISODE 34* ページ38

【Aside】







どこになおすのかわからない器具を持ってそこらへんにいた先生に話しかける。








『すみません。器具の片付けをしているんですが、
これ、どこになおしたらいいかわからなくて……。』








「あぁ、それなら美術室だよ。」








『び、美術室ですか？』








器具をなぜ美術室に持っていくのかAには理解できない。







「そう。美術室。
倉庫になおしてもいいと思うけどー。」








『けど？』







「冨岡に怒られてもいいんなら。」







『わかりました。美術室ですね。ありがとうございました。』








冨岡の名前が出てきた瞬間に美術室に行くことは決定した。







・






(最悪だよ…。美術専門の生徒、意地でも呼び止めておけばよかったな。)







両手に器具を抱えて階段を登る。






『お、重い…。』








階段を登って、美術室についたら扉は開いたままだった。









(開いてる…。宇髄さんいるのか)








今は宇髄に会いたくないので音を立てないようにコッソリと中に入る。








『し、失礼しまーす。』小声









中に入って少し進んだところで誰かの声が聞こえた。








(宇髄さんと…、女の子の声？)








美術室に人がいる気配はないのでおそらく声がするのは準備室の方だろう。








気にしないようにと思ったがどうしても気になってしまった。








聞き耳を立てるも、美術室と準備室の間には扉があるので
話している内容までは聞き取れなかった。








何とか聞こうとして、気づけばAは器具を抱えたま扉の前まで来ていた。








(あ、こっから見える…。)







少しだけ開いている扉の隙間から中を覗く。





見えたのはキャンバスに向かって絵を描いている宇髄。







(体育祭終わったばっかりなのにもう絵描いてる。)







それと、もう一つの影の正体は見たことのある人だった。





(傘間さん…。)






傘間「ねぇ、宇髄せんせーい」






傘間は猫なで声で喋りかけながら宇髄の腕に絡みつく。






傘間「絵ばっかり描いてないで私にかまってよォ〜」






宇髄「んー。」







(なんだこの茶番は。時間無駄にしちゃった。さっさと片付けて帰ろ…。)








その場から離れようとした瞬間に傘間が驚きの行動に出た。

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