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紫side
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Aをスーパーまで送ったが、俺はタバコを吸い終わった後も駐車場から出ることはなかった。
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「帰りも重くて大変やろな..」
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俺が駐車場で待ってる言うても、アイツのことやから気遣って「そんな申し訳ないです」って言うたやろな。
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重い荷物を抱える彼女を、Aを家まで送る
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ただの優しい先輩で居ることができればそれでええんや。
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これは下心でも恋心でもない。
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「お、来たか。」
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スーパーから出てきたAの隣には身長の高い男が並んでいた。
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誰やあの男。
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二人並んで親しそうに話してる
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こんなん昼間も..
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「..バイク専門の講師?」
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名前は聞いてなかったはず、たしかそれだけ。
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二人は挨拶を交わしてその場を後にした。
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「あっ..」
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その二人を見つめるのに一生懸命になっていた俺は急いで車の窓を開けた。
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俺の車がある方向とは違う、家の方へ向かって歩くアイツを止めなければ..
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「A..っ」
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あかん、今は俺の出る幕ちゃう。
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声は出なかった。
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作者名:橘 | 作成日時:2021年2月4日 23時