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浅葱色の夢 -izw ページ7

*ちょっとだけあだると






仕事終わりに家に呼ばれ、玄関に入ってすぐだった。


壁に背中を押し当てられ、力強く肩を掴まれた。
ただ夢中で、深い口付けに溺れる。
時折漏れる息は少し声が混じり、互いに段々と力が抜けていく。
私の膝に力が入らなくなったところで、腰の辺りを支えられ、唇は離れ、相手のたれ目が私を見据えた。



「……ねぇ、A」

『なんですか?…そんなに私が欲しかったんですか』

「…うるせぇ、そんな強気で言える立場じゃねえだろ」

『お互い様ですよ、悪い社長さん』




オフィスでは協力して仕事をこなす仲。
歳は伊沢さんが1つ上だが、色々と話しが合うこともあり、非常に仲は良かった。
…それだけでとどまっておけば良かったのに。




「なし崩し的にも男の一人部屋に来るお前が悪いよ」

『あの日は終電無かったですし、伊沢さん家ならいいかなって』

「そんな信頼されても。男が狼であることは間違いないから」




そんなことを言いながら私の体を持ち上げ、ベッドのある方に歩き出す。
決して大柄ではないが筋肉質な体に身を任せながら、少し前のことを思い出す。






数ヶ月前、友人と飲みに行って終電を無くした。
その場所から近かったオフィスで泊まろうかと思ったが生憎とその日は誰もおらず、自分も鍵を持っていなかった。
そこで連絡したのが社長。伊沢さんの家がオフィスから近いことを知っていたので、オフィスの鍵だけ借りようと思い連絡をすると、



《そのままうち泊まっていけば?》



と、言うのだ。
しかし彼は知っているはず。



《彼氏持ちにそれ言います??》



そう、私には彼氏がいる。
QuizKnockメンバーとは全く関係ない、普通の社会人の人の恋人が。

なので、きっと冗談なんだろうなと思いつつ返信を待つと、



《知ってはいるけど、最近彼氏さんの話聞かないし、上手くいってないのかなって》



随分と直球で聞いてくるものだ。
デリカシーなんて微塵もない。人の地雷を踏むような言葉に、相手が歳上なのを一瞬忘れた。



《なんですかそれ、私が今不幸せとでも?》

《俺にはそう見える、今のAはね》



断言されるとは思わなかった。だが、実際上手くいっていないのは事実。
だから他の男に目移りするなんてことは無かったが、伊沢さんの誘いを断るほどの罪悪感は、今の彼氏にはない気がする。

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浅間(プロフ) - いろさん» 返信が半年近く遅れてしまいすみません…!!!!コメントありがとうございました!好きと言っていただけてとても嬉しいです…。マイペースな更新で申し訳ないですが、もしよければ今後ともよろしくお願いします! (2020年7月15日 0時) (レス) id: 2921f9dd64 (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 今更感すごいですがコメント失礼します!前々からすごく好きで見させていただいていたのですがとうとう好きが溢れました。好きです。失礼しました。 (2020年3月4日 21時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:浅間 | 作成日時:2019年10月24日 17時

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