45.雲雀さんの話 ページ47
｢覚悟はいいかい｣
私のことを無視するのはいつものことだけど、そんなポイッと捨てるのもどうかと思います。さっきまで抱かれていた腰を摩りつつ、心の中で文句を言う。本人に言えるわけないでしょう。
｢今は僕とボンゴレの邪魔をしないでください。第一君は、立っているのもやっとのはずだ。骨を何本も骨を何本も折りましたからね｣
｢え……。ひ、雲雀さん！私、そんなの一言も｣
聞いてない。なら、私を助けてくれた時や骸さんの仲間倒した時は、一体どれだけの痛みの中で動いていたの？それで骸さんと戦うなんて……でも、ダメだ。雲雀さんが人の言うことを聞くはずない。
仮に私が止めたところで、雲雀さんは戦うんだ。
｢遺言はそれだけかい？｣
そして、私が参戦しようとすれば雲雀さんは容赦無く私を先に倒す。あの人は、他人からの干渉を良しとしないから。特に、今回はなおさら。
骸さんと雲雀さんの戦闘が始まってしまった。先に仕掛けたのは骸さんだけど、二人共一歩も引かない。お互い、確実に攻撃をガードしつつ攻めている。こんなの助けに入る隙すらなかった。私にはあの速さで動く敵を、撃ち抜く技術はない。
｢やっぱり強い……。さすが雲雀さん！｣
でも、怪我をした状態でここまで戦えるなら、雲雀さんはなんで負けたんだろう。骸さんがノーダメージでいるということは、かなり一方的に負けたはず。まだ、骸さんには奥の手があるんじゃ……
｢コイツらを侮るなよ骸。お前が思っているより、ずっと伸び盛りだぞ｣
｢なるほどそのようですね。彼が怪我をしていなければ、勝負は分からなかったかもしれない｣
やっぱり、骸さんのあの余裕さはおかしい。
何かまだ隠している。
｢っ！！｣
｢ヒバリさん！｣｢ひ、雲雀さん！！｣
｢時間の無駄です。手っ取り早く済ませましょう｣
骸さんがそう言うと、あの赤い目が変化した。あの時、私が意識を失う直前に見た目だ。その瞬間、何も無かった部屋に突如舞い散る桜の花びら。天井に桜が咲き誇っていた。
｢さ、さくら！？｣
｢ヒバリは桜を見ると動けなくなる、サクラクラ病だぞ。シャマルが前に、トライデント天井モスキートをヒバリに使ったんだ｣
じゃあ、雲雀さんが一度捕まったのはこの桜のせいだった。そうか、ならもう……
｢さぁ、また膝まづいてもらいましょう｣
｢ヒバリさん！！｣
＿＿雲雀さんはもう、大丈夫だ。
雲雀さんの攻撃は、無防備な骸さんに直撃した。
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まどろみ(プロフ) - 凛さん» ご指摘ありがとうございます！すぐ修正しておきます！ (2019年3月11日 22時) (
レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - こんばんは！雲雀さんの口癖は噛みじゃなく咬みですよー (2019年3月11日 22時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどろみ | 作成日時：2019年3月10日 22時
