41.お隣さんの話 ページ43
＿＿あれ……ここ、どこ…？
グラグラとまとまらない頭で辺りを見る。暗くて、灰色の地面が見えた。小さい瓦礫も落ちているしまだ黒曜センターの中だとは思う。それにしても、さっきからすごく頭がぼーっとする。なんか息もしづらいし、
＿＿って違う！口になんか詰められてる！？
｢ん！……んーっ！？｣
起き上がろうとしたところで、カチャッと嫌な音がして背筋が冷えた。手足が鎖で繋がれている。これじゃあ起き上がることも声を出すこともできない。口に詰められるものは大きすぎて顎が死ぬぅ……。
｢んん！！んー！！｣
｢……誰？｣
｢ん！？｣
少しくぐもって聞こえた男の人の声。この壁を挟んだ反対側に誰かいるようだけど、その声には聞き覚えがある。まだ離れてから数時間しか経ってないのに、随分久しぶりな気がした。
｢んんん！んんーっ！｣
＿＿雲雀さん！助けて！
｢誰だか知らないけど静かにしてよね｣
分かってもらえない。しかも助けてもらうどころか、黙れと言われてしまった。雲雀さんらしいけど、できれば少しくらい心配して欲しかったです。
｢ミツミネ！ミツミネ！｣
｢ん！？｣
バーズの小鳥さん！？そうか。私の名前と顔は骸さん経由で敵全員に知れ渡ってた。小鳥さん、もしかして覚えさせられてたのかも。でもなんで小鳥さんがこんなところに。
｢三峰……？なるほどね、この変な声は君だったわけか｣
変な声って、地味に傷つきます。小鳥さんが小さい隙間を通って反対側へ行ってしまった。まさかとは思うけど、雲雀さん、あの小鳥さんを手懐けてしまったのでは。……雲雀さんなら有り得る。あの人にできないことってあるのかな。
｢なんでこんな所にいるのか知らないけど、捕まってるんじゃ世話がない｣
｢んん……｣
＿＿すみません……。
でも、雲雀さんだって捕まってるのに。もし喋れたらそう言っていたかもしれない。喋れなくて良かった。
｢ヒバリモ！ヒバリモ！｣
＿＿小鳥さん！命知らずですか！？
人語を理解しているのか、小鳥さんが恐ろしいことを言う。や、焼き鳥にされちゃうよ。動けないけどバタバタして何とか鎖から脱出を試みる。小鳥さんを助けないと！！
しかし、今度はこっちの部屋へやってくる小鳥さん。どこも怪我はしていないようだけど……なんで、私のリボンの中へ。か、可愛い。セーラー服のリボンと生地の間にすっぽりハマる小鳥さん。ふわふわしていて、あまりにも可愛い。
＿＿ち、小さい！可愛い！
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まどろみ(プロフ) - 凛さん» ご指摘ありがとうございます！すぐ修正しておきます！ (2019年3月11日 22時) (
レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - こんばんは！雲雀さんの口癖は噛みじゃなく咬みですよー (2019年3月11日 22時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどろみ | 作成日時：2019年3月10日 22時
