30.伝えたい話 ページ32
リボーンさん……早すぎる。
沢田さんを追いかけるリボーンさんに私も続いた。しかし、子供とは思えない体力にどんどん離され、もうリボーンさんは遠く彼方、完全に置いてかれている。子供に負けるなんて、マラソンとかした方がいいかな……。
｢あ、さ、沢田さーん！｣
ようやく沢田さんが見えた。なんか他にも人がいるのは少し不安。リボーンさんが言っていた黒曜に乗り込む人達だろうけど、初対面だし、しかもなんか大人のお姉さんまでいる！？
｢よぉ、三峰。遅いぞ｣
｢リ、リボーンさんが、早すぎるん、です……｣
｢これで、敵地に乗り込むメンツは揃ったな｣
｢って、いや！誰っすかこいつ！｣
ああ、彼は知っている。獄寺隼人。風紀委員のブラックリストで見た。まさか沢田さんの知り合いだったなんて。山本武、ビアンキ、と自己紹介を受けて、同じく私も自己紹介をした。ていうかこの人たち、みんなマフィアなのかな。
｢は、初めまして。風紀委員の三峰Aと申します。私は雲雀さんを探すため、参加しました。そのために骸を倒す必要があるならば、できる限り尽力する所存です｣
丁寧に喋ったつもりなのに、何故か全員黙ってしまった。えっえっ、と色んな人を見て慌てていると、山本さんが堪えきれず、という感じで笑い出す。沢田さんも苦笑い。獄寺さんは変な目でこちらを睨んでいた。
山本さんがバシッと背中を叩いてくる。
｢俺たち同い年だろ、もっと肩の力抜け、な？｣
｢三峰って確か、マスクつけた挙動不審女だったような……｣
｢獄寺くん、何その記憶の仕方！？｣
そっか。普段とイメージが違うから獄寺さんあんな変な顔を。未だにマスクがないのは不安感があるし、髪を結ぶのだって今日だけのつもりだ。マスクをつけた挙動不審女も間違ってないけど、もう少し何とかしてほしい。
｢それで、あの。骸たちはどこに？｣
｢あっ！そ、そうだよリボーン！俺たち何にも……｣
｢奴らのアジトは分かっている。多分、人質もそこだ｣
人質って誰のことだろう。まさか、雲雀さんなわけない、よね。手を強く握りしめた。雲雀さんに頼ってばかりいた、私たち風紀委員が悪い。きっと、雲雀さんは骸のところにいる。
＿＿私、雲雀さんに言いたいことがあるんです。
これは助けに行くんじゃない。そんなの、きっとあの人は必要ないって跳ね除けるから。私は探しに行く、そして……
｢それじゃあ、一度全員帰れ。そんで、ツナの家に集合だ｣
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まどろみ(プロフ) - 凛さん» ご指摘ありがとうございます！すぐ修正しておきます！ (2019年3月11日 22時) (
レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - こんばんは！雲雀さんの口癖は噛みじゃなく咬みですよー (2019年3月11日 22時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどろみ | 作成日時：2019年3月10日 22時
