＊ ページ13
「………A？…こんな所で何してんの、お前」
どうやらこの店内には、空気の読めないやつがひとりいたらしい。
『………あ、……かいくん…』
「何、その隣の男。浮気？」
俺がちらりと視線をずらせば、そこに居たのは不愉快そうに眉を寄せて俺とAを見つめる男。
話を聞くにどうやらこいつがAの彼氏らしい。
どうしようかと黙っていると、そいつは怒ったようにAの胸ぐらを掴む。
一瞬だけ歪められた彼女の瞳は、悲しそうに揺れていた。
「はぁ！？ふざけんなよ！なんでお前浮気してんだよ！自分の立場がんがえろよ！信じらんねぇ！！」
自分が先に浮気したというのに逆ギレする男。
もはや半泣き状態のAを見ていると、俺の中でなにかが切れた。
「……俺の女に触んなや」
ぐっと腕を引き俺の中に彼女を閉じ込める。
流れるように柔らかな唇に噛み付けば、彼女は驚いたように一瞬身を固くした。
軽いリップ音と共に唇を離す。
そのままじろりと男を睨みつけると、俺はいつもより低い声で彼に告げた。
「もう二度とこいつの前に現れんな。こいつは俺のもんや」
ビクリと腕の中の彼女が揺れる。
もう一度深く口付けると、彼女の瞳が熱を帯びた。
―――あぁ…これは、勝ったな。
ほんのりと頬を染めて俺を見つめる彼女を見て俺は密かに確信する。
捕まえたのなら逃がさない。
逃がすつもりなど毛頭ない。
彼女優しく持ち上げると、お金を置いてそのまま俺は店を出た。
さぁ、今日はどこのホテルに泊まろうか。
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マーシャ(プロフ) - めるさん» 基本的にここにあげてるお話はツイッターで上げていたお話なので更新速度かとてつもない速さになってます笑。内容はフォロワーさんなどにリクエストとかいただいて書いてます！ (2019年9月20日 20時) (
レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
める(プロフ) - 更新スピードの速さにびっくりしています…！お話のネタってどうやって考えているのですか？ (2019年9月20日 17時) (レス) id: 00dabe47f6 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - 名無しさん» ひょえ、ありがとうございます…！微妙なところで終わったので、気が向いたら続き書こうかな、と思ってます。 (2019年9月18日 23時) (レス) id: 942f8fba2e (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - 猫の日の話がとても好きです (2019年9月18日 21時) (レス) id: 8e5d693f3e (このIDを非表示/違反報告)
ねおる(プロフ) - マーシャさん» そうなんですね・・・ (2019年9月17日 20時) (レス) id: 0c3e920e49 (このIDを非表示/違反報告)
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