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……なんだ？転生モノでよくある、初っ端に主人公に負ける咬ませ犬か？
「ですから、生死の確認が取れるように、或いはアイテムの持ち逃げされないように、二人組みでの参加しか受け付けていないんです」
受付嬢らしき女性は鳥類のような姿をしていて(声と体型で女性だと分かった)、ガタイの良い大男に事務的な口調で静かに告げる。
「チラシに書いて無かったじゃねぇか」
口を尖らせ、ぶー垂れる大男。野郎がやっても可愛くはない。ってかあの大男、額に赤い角が二つ生えていた。所謂『鬼』、『オーガ』、とか呼ばれるやつだろうか。
「書いてありました、よ。ほら」
つんと澄ました受付嬢の服から伸びる手は、人間のような滑らかな白い肌に覆われた手だ。生の人間の手。アンバランス過ぎねーか。
で、指されたチラシを覗き込む大男は
「……マジかよ」
がっくり、と項垂れた。そう書いてあって、当人はそれに納得したってやつだな。……トラブルにはならずにあっさりと事が終わった。ただのおっちょこちょいな野郎、つまり、俺の見せ場は無しか。
そう内心で少し残念に思っていると
「あ、そこのお前！」
大男は俺の方を見て指を指した。初対面の相手を指すなよ、失礼だろ。
「……なんだよ」
指定されたので返事はしておく。さっきはトラブルじゃなくて残念がったけど、やっぱりあんまり揉めたくはないし。
「暇か？」
初対面だろ俺達。そう思いながらも
「……俺は今からクエストを受けようと思っていた所だよ」
と、答える。
「そうか、暇か！」
嬉しそうな大男。暇じゃねぇよ。俺のツッコミを華麗にスルーして
「よっしゃ、じゃあ俺と一緒にこのクエスト受けようぜ！」
と、紙を顔面に差し出す。そんなに近いと読めねぇよ。紙を受け取り、目を通す。……なになに、クエストの内容は『指定された動物の肉を集める』こと。よくある素材集めクエストって感じのやつか。
「こいつは何度も狩った事があるから心配は要らないぜ！」
と、大男は言う。初対面で何に安心しろと。
「俺、武器今のところ持っていないんだが」
「お前は突っ立ってるだけで良いぜ！それでも報酬はちゃんとぴったり半分にしてやるからよ！」
気の良い男だ。……ま、一応、俺も魔法は使えるから行けるか。
「分かったよ」
報酬も、俺が受けようと思っていた薬草採取クエストの5倍くらいの金額だった。半分にしたとしても、余裕でお釣りが来るようだ。
「持ち場まで案内してやるよ、ついて来な！」
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鬼灯(プロフ) - 先に言っておきます、主人公にムカつくのならば、私の考えた設定に見事ハマっております。この主人公、(あるいは数名の登場人物)には、少しイラつくような、不愉快になりそうな要素をいくつか混ぜ込んでおります。主人公の察しが鈍いのもそのせい。(もはや言い訳) (2020年11月28日 12時) (
レス) id: 0ae018eaaf (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯(プロフ) - 蟻さん» コメントありがとうございます！頑張って完成させたいと思います。 (2020年9月27日 0時) (レス) id: 0ae018eaaf (このIDを非表示/違反報告)
蟻 - 続きが気になります！ 時間がある時で大丈夫ですので無理のない更新頑張ってください (2020年9月26日 17時) (レス) id: 25e4f6e788 (このIDを非表示/違反報告)
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