367話 ページ2
ほっと息をついて、少し気が抜けたらしい。ふと言うべきことを思い出したAが声を漏らした。
「あっ……」
「なんだよ」
「ごめん、ザック。わたしが殺した人たち……の、一部くらい……ザックが殺したことになってるかもしれない」
「はぁ！？ なんでお前が殺した分も俺のせいにされなきゃなんねぇんだよ！」
「ほら、わたしの家の周辺で、ザックが誰かを殺したから……全部ひっくるめてザックのせいにされちゃってるかもしれない」
「なんだよそれ！ つか、ちょっと調べれば俺じゃねぇってことくらい分かんだろ……！」
「……ごめんなさい」
「あー……もういい。お前の分の罪も全部被ってやるよ」
「それは………」
鼻息を荒くするザックに、Aは一瞬口ごもる。しばらくの逡巡の後、Aは静かに首を振り、ザックの提案を否定した。
「それは──できない。わたしは、ちゃんと私の罪を知ってる。忘れちゃいけない」
「………」
黙り込んだザックにAは決意の籠った瞳を向ける。居心地が悪そうに目を逸らして頭をかいたザックは誤魔化すかのようにAに言った。
「お前の罪とか言われても、俺は知らねぇよ……」
「知らないものを被ろうとしてたの……？」
「うるせぇ！ だいたいこのビルにいるやつはみんな──」
そこまで怒鳴ったザックはそれ以降の言葉を失ったらしい。ギリ、と歯を噛み締めると壁の方を向いてしまった。
そんなザックと、立ち尽くすレイの両方に懺悔するかのように、目を細めたAは。
「初めに殺したのは──父親だった」
そう、告白した。
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リア(プロフ) - ゆゆさん» ゆゆさん、コメントありがとうございます！そしてお返事が遅れて申し訳ありません……！ようやく夢主が前に進む覚悟を決めることができました。残るフロアはあとわずかですが、ぜひ最後までお付き合いください。これからもどうぞ、よろしくお願いいたします！ (2021年9月25日 2時) (
レス) id: d0c52e385f (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 続編おめでとうございます！！楽しみに待っていました！夢主ちゃんが、きちんと前を向いて進んでいけそうなので、ホッとしました。次はいよいよB1……。夢主ちゃんがどう動くのか、とってもワクワクしています。リアさんのペースで、更新頑張ってください！！ (2021年9月4日 17時) (レス) id: 0ff7621059 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リア | 作成日時：2021年9月1日 16時
