127話 ページ37
「いくなら、この先にエレベーターがあると思う」
「じゃあ、行こうぜ」
「……うん」
レイが、ちらちらとザックの様子を確認しながら、部屋の奥へと進んでいく。
部屋の奥にはキャシーが操作していた機械と、次の部屋へと繋がっているであろう扉があったが、まずレイは機械に歩み寄ると、その機械を見つめた。
「……」
レイがじっと機械を見つめている横から、Aも機械をのぞき込んだ。
機械には電気椅子、人形、拍手など、様々な仕掛けを操作するスイッチが配置されている。
「この機械でいろいろ操作してたんだ……」
Aが独り言のように呟いたのを聞いてか、レイは『拍手』と書かれたスイッチを押した。
と、部屋の中に、盛大な拍手が響き渡る。
(拍手の効果音……なんか寂しくなりそう)
賑やかながらどこか間が抜けた拍手の音に、呆れてしまう。
「あぁ？ そんなめんどくせぇことしてたのかよ。うっとーしい奴だな」
ザックが欠伸まじりにぼやくと、レイは「うん」と短く返事して、今度は『EV通路』と書かれたスイッチを操作する。
「これで、開いたはず……」
「おっしゃ、よくやった！ おら、行くぞ！」
ザックは上機嫌で、次の部屋へと繋がる扉をくくっていった。
(元気だなぁ、ザック……)
少し心配になりながらも、ザックのあとに続く。
その先に繋がっていた通路は酷く狭かったが、それほど長いものではなかった。
通路の先にあった扉を再び開けると、そちらは部屋に繋がっていた。
(……なんか、見覚えがある部屋)
扉の数や配置、天井の監視カメラ、既に開かれたあとのゲート。
「……あ？ なんか見覚えあんな？」
ザックも辺りを見渡して、そう言った。
「最初に通ったところだよ」
レイが淡々と言ってみせると、ザックは「はぁ！？」とレイを振り返る。
「あいつ、こんな近くで調子のってたのかよ」
ザックは先程通ってきた扉を見ながら、深いため息をつく。
「こんな近くにいるなら、最初からドアでも破壊してさっさと脱出できたかもね」
Aがなんとなく呟くと、ザックは「あぁ」と素っ気なくこたえる。
しかし次には、ニヤリと笑みを浮かべると、カマを振り回しながら機嫌が良さそうに言った。
「────まぁ、いいけどよ！ もうぶっ殺したし！」
「満足そうで何より……」
ザックの態度に、Aは呆れつつも笑ってしまった。
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鬼灯黒狐(プロフ) - 更新私の方が遅いので大丈夫ですよ(;´д｀)w (2018年10月4日 21時) (
レス) id: 28c4276209 (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 鬼灯黒狐さん» ありがとうございます！最近更新速度がおちてしまっていて申し訳ないです(>_<;)これからもがんばりますので見てやってくださいm(*_ _)m (2018年10月2日 7時) (レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯黒狐(プロフ) - ザック最高...更新頑張ってください！ (2018年9月30日 20時) (レス) id: 28c4276209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リア | 作成日時：2018年9月8日 19時
